「ラジコンで音速の壁を破れ!」賞金1億円超コンペ開催! 背景にイーロン・マスク氏も注目の「バケモノマシン」の存在

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アメリカでアマチュアによる超音速ラジコン機のコンペが始まりました。賞金総額は1億円以上。この動きのきっかけは、ある学生が作った1機のラジコンでした。

きっかけは学生が作った“最速ラジコン”

 アメリカで、アマチュアが自分で航空機を製作設計し、初めて超音速を達成するプロジェクトが始まりました。これはコンペ形式となり、総額1億円以上もの懸賞金がかけられています。

 このコンペが始まるきっかけとなったのは、ある学生が製作した1機のラジコン機でした。ジョージア工科大学で航空工学を専攻するトーマス・サルヴォさんが製作したラジコン機の性能を、ある著名人がネット上で称賛したのです。

 サルヴォさんが学生寮で製作したラジコン機は、重さ5kgのカーボンファイバー複合材料製のエアフレームに市販のラジコン機用ジェットエンジンを搭載したものでした。

 この機体は最大速度が時速500マイル(およそ800km/h)に達し、ラジコン機の速度記録を更新。この成果がネット上で著名人の興味を惹くことになったのです。

 スペースXなど数々のハイテク企業の創始者であるイーロン・マスク氏は、この機体について「空気密度の低い高高度から離陸させて降下しながら加速することで音速の壁を突破させることが可能なのでは」とコメントしました。

 さらに、超音速旅客機の実用化を目指している新興企業、ブーム・スーパーソニック社のCEOであるブレイク・ショール氏が、アマチュアによって製作され、最初に音速を達成したプロジェクトに対し、現金とストックオプションを支給すると発表。これが、2030年を期限とする今回のコンペの始まりです。

 さて、今回のコンペにはいくつかの条件があります。

過去の失敗乗り越え…再びアマチュアが超音速へ

 まず、機体は企業や団体ではなく、あくまでもアマチュアが設計製作したものであること。プロジェクトはアメリカで行われるものに限られます。推進動力はラムジェット、ターボジェット、ターボファンエンジンに限定され、ロケットエンジンなどは適用外です。

 機体重量は燃料を含んで55ポンド(約24.9kg)以下とされ、水平飛行でマッハ1を達成し、大規模な整備なしに同じ日に2回の飛行を行うことが求められます。操縦は人間が行い、飛行を即座に中止できることも条件です。また、製作資金の調達はクラウドファンディングを含む個人による活動に限定され、企業や投資ファンドからの資金提供は認められていません。

 これらの条件を満たし、最初に音速飛行を達成したプロジェクトには、現金75万ドルとブームソニック社のストックオプション5万ドルが賞金として授与されます。

 アメリカでは過去に、超音速飛行を目指した「BD-10」というホームビルド機のキットが発売されたことがあります。しかし、完成した数機のほとんどが事故で失われるという、危険な航空機となってしまいました。

 そうした経験にもめげずに、ラジコン機という形で再びアマチュアによる超音速飛行を目指す姿勢には、航空先進国としてのアメリカの心意気のようなものが感じられます。

【映像】えっ…これが「音速に肉薄するラジコン飛行機」驚愕のフライトの様子です