【ワシントン時事】在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関する日米交渉で米側の実務トップを務めるハイディ・フルトン国務省政治軍事局首席交渉官が先週東京を訪れ、日本側と協議を行ったことが5日、分かった。日米関係筋は、米政府がこれまでの水面下の予備協議で、日本に負担増額を求める構えを示したと明らかにした。
国務省関係者らによると、同省幹部らは7月9日、思いやり予算に関する予備協議を実施。先週には、フルトン氏をトップとする米代表団が東京で外務省北米局の山本文土参事官ら外務・防衛両省の担当者と会合を開いた。
関係筋などによれば、米側は今回の交渉で、日本側が防衛費の増額方針と思いやり予算の交渉を結び付け、負担額の伸びを抑えようとするのではないかとみている。予備協議では、米軍基地の防護のほか、施設改修や日本人労働者の確保のために「より多くの金額」(同筋)の拠出を要請する考えを伝えた。
思いやり予算を巡っては、トランプ米大統領が第1次政権時、当初4倍超の負担増を要求したとされる。日本側は今回も、米側が大幅な増額を突き付けてくる可能性があると懸念しており、在日米軍施設の防護強化を重視した前向きな提案を示す方向で検討している。
現行の日本側負担は2022~26年度の5年間で1兆551億円。日米両政府は今回の交渉で、27年度以降5年間の総額を決める。両政府は「今年末までには絶対に仕上げないといけない」(日本政府関係者)という認識を共有しており、秋までに正式交渉に入りたい考えだ。