熊本県で真夏に地震が発生した。空調が利きにくい避難所での生活や屋外での作業には熱中症対策が必要で、車中泊で長時間同じ姿勢でいれば「エコノミークラス症候群」になるリスクもある。専門家は定期的な水分補給などを呼び掛けている。
県内では震度7の揺れを観測した宇城市や氷川町などで停電や断水が続いた。被災者は猛暑の中での避難生活や自宅の片付け、給水で疲弊。大勢が集まる避難所より車中泊を選ぶ人も多い。
エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいることによってできた血栓が肺動脈まで運ばれ、血管に詰まる病気。一般社団法人「避難所・避難生活学会」は、エコノミー症候群を予防するためには運動や水分補給、トイレを我慢しないことの3点がポイントだと公式サイトに記した。
同サイトで新潟大の榛沢和彦特任教授(心臓血管外科)は「水分補給を定期的に行い、2、3時間ごとに車から降りて歩くか、足の運動やマッサージをしてほしい。弾性ストッキングまたは着圧ソックスをはくことも予防になる」と呼び掛けた。
日本気象協会も公式サイトで、避難先での熱中症対策を紹介。水分や塩分補給のほか、ネッククーラーやうちわで体温を調節することなどを挙げる。ネッククーラーが手元になくても、肌に水を掛けたり、ぬれたタオルを当てたりして、あおぐことでも体を冷やすことができるという。
外での作業時には、帽子や通気性のいい長袖の衣服を身に着けることを推奨。同協会の「熱中症ゼロへ」プロジェクトリーダー、泉沢里帆さんは「作業の際には声を掛け合えるように2人以上で行うことも、間接的だが対策になる」と話している。
〔写真説明〕エコノミークラス症候群予防の3ポイントを伝える画像(一般社団法人「避難所・避難生活学会」ホームページより)
〔写真説明〕熊本県宇城市の小川防災拠点センターの駐車場で車中泊する避難者=30日午後