ブレントフォードは29日、同クラブに所属するイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンとの契約を双方合意の上で解除したことを発表した。
現在36歳のヘンダーソンは、かつてキャプテンも務めたリヴァプールで公式戦通算492試合のピッチに立つなど、長年にわたって主力として活躍。2018-19シーズンのチャンピオンズリーグや翌シーズンのプレミアリーグなど、数々のタイトルを勝ち獲った。2023年夏の退団後はアル・イテファク、アヤックスを渡り歩き、昨年夏にブレントフォードへ完全移籍加入。公式戦通算34試合出場1得点を記録するなど、プレミアリーグ設立後、クラブ史上最高タイの順位となる9位でシーズンを終えたブレントフォードを主力として支えた。
ヘンダーソンはブレントフォードに加入した昨夏の時点で、2027年夏までの2年契約を結んでいた。だが、契約期間の半分に達した時点で、解除に至ったことが明かされた。ブレントフォードのフットボールディレクターを務めるフィル・ジャイルズ氏は、この決断の真意を次のように明かしている。
「契約当初、我々が合意した計画は、ジョーダンが自身の経験をチームに反映させ、クラブがプレミアリーグで好成績を収めるのを支援するというものだった。その見返りとして、クラブは、ジョーダンがプレミアリーグのエリートMFとしての地位を維持しつつ、ワールドカップに向けてイングランド代表入りを果たせるように支援することを約束した。今、これらの目標はすべて達成された」
「ワールドカップ終了後に話し合いの場を持ち、契約2年目においては、当クラブとジョーダン双方の目標を決定することにも合意していた。しかしながら、これらの話し合いを経て、ジョーダンが現役生活の最後の数年間で新たな挑戦をしたいと考えていることが明らかになった。我々は以前から、彼が新たな挑戦を望んだ場合、その道を阻むことはないと伝えていた」
「したがって、彼は個人としてもチームとしても非常に成功したシーズンを終え、私とブレントフォードの全員から最高の祝福と感謝の気持ちを贈られながら、チームを去ることとなる」
また、ブレントフォードを率いるキース・アンドリュース監督も、次のような言葉でヘンダーソンへの感謝を公言した。
「クラブのキャプテンだったクリスティアン・ノアゴールがアーセナルへ移籍し、ヴィタリー・ヤネルトも昨シーズン開幕時には十分なコンディションにない状況だったため、ジョーダンはトップレベルの経験をもたらしてくれる選手として、我々にとって非常に重要な補強だった。特にシーズン序盤、我々が新しいチームを築き上げていた時期に、いくつかの記憶に残る試合で大きな役割を果たしてくれた」
「彼はこの夏のワールドカップでイングランド代表としてプレーしたいという飽くなき意欲を持っており、彼の今後のキャリアについて話し合い、その展望を模索することは、常に我々の計画の一部だった。そして今、ジョーダンの野心と、現在の我々のチーム状況を考慮した結果、双方とも、ジョーダンが他チームでキャリアを追求する適切な時期だと判断を下した」
「ジョーダンと共に仕事できたことを光栄に思う。彼の今後の成功を心から願っている」
また、ヘンダーソン自身も退団に際し、次のような言葉を残した。
「ブレントフォードを去るにあたり、クラブが僕に与えてくれた機会、そして初めてここに足を踏み入れた日から、僕と家族に示してくれた支援と配慮に心からの感謝を伝えたい。プレミアリーグに復帰することは僕にとって本当に重要で、ブレントフォードがそのチャンスを与えてくれた。いつまでも感謝し続けなければならない」
「クラブにとって重要な時期を乗り越える上で、僕がチームの一翼を担えたならば、これほど喜ばしいことはない。昨シーズン、僕らは共に多くの成果を挙げた。それは、関わるすべての人々が誇りに思うべきことだ」
「ブレントフォードは特別なサッカークラブだ。野心的で進歩的であり、素晴らしい人々に溢れている。オーナーや経営陣から、コーチングスタッフ、選手、そして裏方で支えてくれるすべての人々まで、その一員になれたことは光栄だった」
「何よりも、サポーターの皆さんに感謝したい。皆さんの応援は決して揺らぐことがなく、クラブとの絆は誰の目にも明らかだ。皆さんはブレントフォードを深く愛し、チームの歩む道のりのあらゆる段階で、正しい形で支えてくれた」
「最後に、マット、フィル、リー、キース、スタッフの皆さん、そしてチームメイト全員に感謝したい。皆さんと共に働けたことは喜びだった。ブレントフォードでの時間を、大きな誇りと素晴らしい思い出とともに振り返りたいと思っている」
なお、ヘンダーソンについては、かねてより『BBC』や『アスレティック』など複数のメディアを通して、チェルシーからの関心が取り沙汰されてきた。シャビ・アロンソ新監督が経験豊富な選手たちの加入を熱望したことが伝えられており、ヘンダーソンはその一人とみなされている。『スカイスポーツ』などのメディアは、ヘンダーソンのチェルシー加入が決定的になったと報道。今回の契約解除は、新天地への準備が整ったことを意味する一手とも言えそうだ。
【投稿】ヘンダーソンからの別れの言葉