極右ルペン氏、世論調査でトップ=有罪判決も求心力―仏大統領選

インフラ整備 予防保全型へ転換

 【パリ時事】来春のフランス大統領選挙に関する世論調査が実施され、社会不満や政権批判の受け皿になっている極右野党・国民連合(RN)の指導者マリーヌ・ルペン前党首(57)が支持率でトップに立った。昨年3月に公金横領事件の裁判で有罪となり被選挙権を停止されたが、7日の二審判決で一転して立候補資格を回復。絶望視されていた出馬を明言し、求心力が一気に持ち直した格好だ。
 「私が候補者だ」。ルペン氏は7日のテレビ出演で宣言した。実際に出馬すれば、大統領選への挑戦は連続4度目となる。ただ、二審判決が出る前は、まな弟子の若いバルデラ党首(30)に道を譲る覚悟だった。窮地を脱したルペン氏は遊説先で「再生」をアピール。党幹部も、復活劇をフェニックス(不死鳥)になぞらえ称賛した。
 勢いに乗るルペン氏は、出馬表明直後に行われた二つの世論調査で、支持率が34~36%と1位。マクロン大統領の後継に当たる中道与党連合のフィリップ元首相(55)は19~20%と2位で追うものの、その差は大きい。2人の決選投票進出を想定した質問でも、ルペン氏は有権者の根強い「極右アレルギー」をはねのけ、51~54%の支持を得た。フィリップ氏は46~49%だった。
 もっとも、ルペン氏は二審で逆転無罪を勝ち取ったわけではない。一審同様に有罪判決だったにもかかわらず、出馬が可能になったのは、被選挙権の停止で「民主主義に不可欠な立候補の自由が損なわれる」と、裁判所が配慮したためだ。
 潔白を訴えるルペン氏は「上告中は推定無罪だ」と繰り返すが、ある世論調査では「出馬の決断は間違い」との厳しい意見が6割を占めた。最高裁は選挙前に最終判断を下す構えで、ルペン氏の快進撃が投票日まで続くかは予断を許さない。 
〔写真説明〕フランス極右野党・国民連合(RN)の指導者マリーヌ・ルペン前党首=7日、パリ(EPA時事)