米民主、上院奪還に暗雲=メーン州候補辞退、混乱広がる

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 【ワシントン時事】11月の米中間選挙で東部メーン州の民主党上院候補だった急進左派新人のプラトナー氏が出馬を辞退し、同党が狙う上院多数派奪還に暗雲が立ち込めている。メーン州は共和党現職のコリンズ上院議員から議席を奪える有力選挙区に位置付けられていたが、不祥事による候補差し替えを余儀なくされ、混乱が広がっている。
 カキ養殖業者から政界入りを目指したプラトナー氏は8日、かつて交際していた女性が酒に酔った同氏から性的暴行を受けたと米メディアに証言したことから、出馬辞退を表明した。6月の予備選段階から複数の女性に性的メッセージを送っていた疑惑などが取り沙汰されていたが、左派代表格のサンダース上院議員らの後ろ盾を得て支持を拡大していた。
 トランプ大統領の支持率低迷により、中間選挙では下院に限らず上院でも共和党が苦戦を強いられるとみられていた。だが、上院奪還を掲げる民主党は今回のスキャンダルで焦りを募らせる。上院で過半数を得るには改選議席を維持した上で、共和党が議席を持つ4選挙区での勝利が必要。メーン州は議席奪還が期待される選挙区の一つだったが、守勢に回ったとされ、全米で資金配分の見直しなど選挙戦略の練り直しを迫られている。
 さらに東部ニューヨーク州や西部コロラド州の予備選で現職を破り存在感を高める党内左派にとっても、現在の勢いに水を差しかねず、今後の選挙戦への影響を抑えたいところだ。新進気鋭の左派、ニューヨーク市のマムダニ市長は「選挙戦を終えることが唯一適切な対応だ」と早々に出馬辞退を求め、当初は沈黙したサンダース氏も撤退を促さざるを得なかった。
 民主党は今月下旬までに新たな候補を選ぶ方針だが、候補差し替えで挽回を図れるかは見通せない。予備選でプラトナー氏を後押しした党内左派は、後任選びの主導権を党指導部に握られることを警戒しており、主流派と左派との路線対立が深まりかねないとの懸念もくすぶる。米ニュースサイトのアクシオスは「民主党にとって悪夢だ」と指摘した。 
〔写真説明〕米中間選挙で東部メーン州の民主党上院候補だったプラトナー氏=5月17日、同州ポートランド(AFP時事)