スペイン紙『マルカ』は10日、バレンシアがMF佐藤龍之介を獲得するに至るまでのプロセスを振り返っている。
バレンシアと2031年夏までの5年契約を締結した佐藤。“スペインの名門”における史上初の日本人選手となった19歳は、FC東京やファジアーノ岡山のほか、U-20日本代表として出場したU20ワールドカップでの活躍が評価され、「小さい頃からの夢」と語った、ラ・リーガへの扉が開いたとされる。
そんななかでスペイン紙『マルカ』は、バレンシアが、どのようにロス世代のアタッカーを獲得するに至ったのかを記した。同紙によると、佐藤が明治安田J1百年構想リーグの活躍ぶりから、FIFAワールドカップ2026の日本代表に選出される可能性もあったなか、バレンシアにとっては「落選が移籍成功の助けになった」とのこと。財政状況が芳しくないクラブは、「サトウが日本代表としてワールドカップに出場していたら、おそらくバレンシアの選手ではなかっただろう」ということを十分に承知していたようだ。
バレンシアが本格的に交渉に乗り出したのは、6月14日に佐藤に対する関心が公に報じられてからだという。それ以前は、選手本人や代理人と話し合いを重ね、できる限り有利な立場を確保することに努めていたが、この情報漏洩を機に、オランダやドイツのクラブも獲得に向けたプレッシャーをかけてきたため、初めて正式な書面によるオファーを提示した、と指摘。「この瞬間からサトウの移籍が危ぶまれる可能性が出てきたため、バレンシアは全速力で交渉を進めざるを得なかった」と伝えている。
また同紙は、「バレンシアは獲得戦略を明確にしており、その重要な要素の一つが、将来の収益を生み出す可能性のある若手有望株への投資」とした上で、「6月後半は、より良い条件を提示できるクラブを出し抜くために時間との戦いとなったが、バレンシアはサトウの獲得に成功した。19歳の選手が自らの決断で与えたプレッシャーもあって、FC東京と400万ユーロ(約7億4000万円)のオファーで合意に達したのだ」と締めくくっている。