FIFA審判委員会のコッリーナ会長、VARの運用上のルールを説明…議論を呼ぶ2つの事象にも言及

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 FIFA(国際サッカー連盟)審判委員会で会長を務めるピエルルイジ・コッリーナ氏が、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の運用上のルールについて、説明した。8日、FIFAの公式サイトが伝えている。

 現地時間7日に行われたラウンド16の『アルゼンチン代表vsエジプト代表』で、2つの判定が議論を呼んでいる。この試合は、後者が一時は2点のリードを奪ったものの、リオネル・メッシが牽引する前回王者が地力の違いを見せつける、“13分間での3ゴール”で、アルゼンチン代表が3-2と逆転勝利を収めた。

 しかし、VARの運用上のルールで“2度”も割を食ったエジプト代表にとっては、当然、不公平だと嘆きたくなる結果に。1つ目はエジプト代表の“幻の2点目”で、モスターファ・ジーコがゴールネットを揺らしたものの、ボールを奪取した際にファールがあったとして、VAR介入の結果、ノーゴールと判定が覆った。

 対照的に、VARが介入しなかったのが2つ目で、アルゼンチン代表のフリアン・アルバレスが、エジプト代表のモハメド・サラーからボールを奪取した際に足が引っかかったものの、ノーファールという判定が支持され、この流れから生まれた決勝点は認められたのだ。試合後、エジプト代表の選手や監督が判定に対する不満を露わにしていたが、自分たちが不利になるようにVARが働いた、と直情的になるも致し方ないようにも思える。

 そんななかで審判委員会のコッリーナ会長は、「ジャンニ・インファンティーノ会長を含め、FIFA審判員委員会は誰からも影響を受けることはない、と断言できる。インファンティーノ会長は、常にFIFAチーム・ワンへの全面的な支持を示しつつ、我々が完全な独立性を保って活動することに対して、信頼を寄せてくれている」とした上で、VARの運用について、議論を呼んでいる事象を引き合いに出しつつ、以下のように説明した。

「ゴールが決まるたび、VARは攻撃側のボール保持局面(APP)を確認する。ビルドアップの過程でファウルが確認され、それがゴールに影響を与えたと判断された場合、VARはピッチ上でのオンフィールドレビューを推奨。この際、ゴールからの距離や、その出来事とゴールが記録されるまでの時間については、明確な制限は設けられていない」

「その一例が、アルゼンチン対エジプト戦で発生した。(幻の2点目は)マルワン・アッティア(エジプトの背番号19)が、リサンドロ・マルティネス(アルゼンチンの背番号6)の足を明らかに踏んでいる。『ファウルはファウルである』と考えた上で、そのファウルが『明白』かどうかに関わらず、主審がピッチ上で当該の事象を『見逃した』場合でも、VARは介入することができる」

「同様に、ゴールに至る過程でファウルが確認されなかった場合、VARはその旨を主審に助言する。相手の足を踏むことはファウルだけど、ディフェンダーが先にボールに触れてから通常の範囲内とされる接触を行った場合は、ファウルとはみなされない。この点についても、同じ試合の終盤に例が見られた。(アルゼンチンの3点目は)主審とVARは、モハメド・サラー(エジプトの背番号10)とフリアン・アルバレス(アルゼンチンの背番号9)の接触プレーについて、“通常のプレー上の接触である”と判断した」

 つまるところ、幻の2点目は、“明白”な間違いかどうかではなく、主審が当該の事象を“見逃した”ため、VARが介入したとのこと。アルゼンチンの決勝点に関しては、“通常のプレー上の接触である”と判断したようだ。