【テヘラン時事】「私たちは死を恐れていない」―。イランの首都テヘランで4日に始まった前最高指導者、故アリ・ハメネイ師の国葬行事。大規模礼拝施設「モサラ」で2日間にわたり執り行われた告別式には多数の参列者が詰め掛け、口々にイスラム革命体制への支持を訴えた。
「血の最後の一滴が流れるまで立ち続け、指導者(ハメネイ師)のように死ぬ準備ができている」。参列したアッバス・サイディプルさん(60)はこう強調した。「敵の攻撃によって殺されるのは『良い死に方』で、天国に行くことができる。死は恐れない」として、米イスラエルと対峙(たいじ)する姿勢を鮮明にした。
涙を流してハメネイ師の死を悼んでいたタヘレ・ヤグビさん(56)は、「親愛なる人よ」と繰り返し叫んでいた。取材に対し「米国とイスラエルは指導者を殺せばイランが消えてなくなると思っていただろうが、私たちはまだここにいる」と力を込めた。
モサラの広場に設置された巨大な黒い壁には、参列者からのメッセージが残されていた。ハメネイ師との別れを惜しむ声に加え、「復讐(ふくしゅう)」「トランプ(米大統領)を殺す」といった言葉も並んだ。
一方、トランプ氏は米ニュースサイト「アクシオス」に対し、国葬でイランの人々が泣いているのを見て驚いたと語った。イランの人たちはハメネイ師を憎んでいると思っていたとして、「うそ泣きかもしれない」と話したという。
イランでは昨年12月から今年1月にかけて反体制デモが拡大したが、治安当局が武力で鎮圧。多数の死傷者が出た。ロイター通信は、体制に対する国民の忠誠心の度合いを正確に評価することは難しいと伝えている。