米雇用減速も基調安定=インフレ警戒重視―FRB

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 【ワシントン時事】2日公表された6月の米雇用統計では、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数の伸びが市場予想の半分程度にとどまった。大きく減速したものの、振れ幅が大きいレジャー産業の影響を除けば「基調的な伸びは10万人前後」(エコノミスト)と、雇用情勢はおおむね安定。人工知能(AI)ブームに伴う物価高への警戒感がくすぶる中、連邦準備制度理事会(FRB)は金融緩和に慎重な「タカ派」姿勢を貫き、インフレ抑制に重点を置く見通しだ。
 6月の非農業部門就業者数は前月比5万7000人増と、市場予想の11万人増を大きく下回り、前月(12万9000人増)からも急減速した。ウォーシュFRB議長が前日、インフレに楽観的な見方を示したことも相まって利上げ観測が後退。2日の米株式市場では代表的な株価指標、ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新して取引を終えた。
 ただ、夏場の観光需要をにらみ採用が早まったとみられるレジャー分野の反動減が就業者数を押し下げた側面が強い。これは天候など一時的な要因が影響した可能性もあり、金融大手は「市場の反応ほど(利上げを否定する)ハト派的な内容ではない」と分析する。
 米イランが戦闘終結の覚書に署名したことで原油高は和らぎつつあるが、AIブームによる半導体需要の拡大などを踏まえ、タカ派のFRB高官は「広範なインフレ圧力が存在する」(クリーブランド連邦準備銀行のハマック総裁)と強調する。ハマック氏は、物価高が持続し、FRBが掲げるインフレ率2%目標が5年以上達成できていないことも問題視。インフレ傾向が続けば「政策金利を引き上げる必要がある」と明言している。 
〔写真説明〕記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長=6月17日、ワシントン(EPA時事)