ロシアの“完全国産”旅客機「MC-21」ついに商業運航レベルの飛行試験に成功!制裁の影響を完全排除?

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統一航空機製造会社(UAC)傘下のヤコブレフは2026年6月23日、ナローボディ機「イルクートMC-21」が乗客を乗せることを想定した飛行試験に成功したと発表しました。

ついに乗客を乗せた想定での飛行完了

 統一航空機製造会社(UAC)傘下のヤコブレフは2026年6月23日、ナローボディ機「イルクートMC-21(英語表記はMS-21)」が乗客を乗せることを想定した飛行試験に成功したと発表しました。

 この飛行試験では、乗客175人相当のペイロードを搭載した状態で、3800km以上の航続距離を実証したとのことです。

 MC-21はもともと、ロシア国外への輸出も視野に入れ、欧米製の部品を採用した旅客機として開発されていました。しかし、2014年2月のウクライナ情勢の悪化や、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻を受けた西側諸国の経済制裁により、海外製部品の調達が困難となったことから、各種システムの国産化が進められてきました。

 今回飛行したMC-21-310は、その国産部品を採用し、大幅な設計変更を施したモデルで、型式認証取得に向けた運航性能要件を満たすことを目的としています。

 大きな変更点としては、エンジンをプラット・アンド・ホイットニー製からロシア製のPD-14ターボファンエンジンへ変更しています。さらに、油圧、燃料、慣性航法、防氷、防火、空調、速度測定システムのほか、各種アクチュエーターを制御するリモートコントロールシステムも国産化されました。また、操縦室内の照明設備についても、床面照明や一般照明、表示灯など、多くの部分が国産部品に置き換えられているといわれています。

 今回は航続距離試験に加え、離陸中に片方のエンジンが故障した場合でも、安全に離陸を継続できる能力についても検証されました。ヤコブレフの飛行試験責任者であるロマン・タスカエフ氏は、「完全輸入代替機で、通常の商業運航を想定したペイロードを搭載し、航続距離を確認する任務を完了した。試験計画どおり飛行し、必要な性能を達成した」と述べ、今回の試験飛行が成功だったことを明らかにしています。

 MC-21は、エアバスA320neoやボーイング737 MAXと同じ150~200席クラスのナローボディ旅客機として開発されています。もともとは2016年に量産初号機をアエロフロートへ納入する予定でしたが、前述した制裁の影響などにより、大幅な設計変更を余儀なくされ、開発・量産スケジュールは大きく見直されました。

 なお、UACは現時点で、遅くとも2028年頃までに生産体制を軌道に乗せ、年間数十機規模へ拡大することを目標としています。