少数民族への統制強化=民族団結法、7月施行―中国

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 【北京時事】中国で7月1日から「民族団結進歩促進法」が施行される。少数民族に対し標準中国語の使用拡大などを定めており、統制強化が狙いとみられている。外国の組織・個人による「民族の団結を損なう行為」を処罰対象とする条項もあり、西側諸国から懸念の声も出ている。
 「中華民族共同体の建設を推進するための重要な法律だ」。中国で少数民族政策を担当する国家民族事務委員会の陳瑞峰主任は、今月24日に開いた記者会見でそう強調した。
 中国には、圧倒的多数を占める漢族を含め56の民族がいるとされる。同法では民族差別の禁止を明記する一方、教育機関での標準中国語の使用や、宗教を共産党の統制下に置く「宗教の中国化」が盛り込まれており、事実上、少数民族の漢族への同化を進めるのが目的とみられる。
 中でも西側諸国が懸念しているのが、外国の組織・個人による「民族の団結を損ない、分裂を生み出す行為」について法的責任を追及する条項だ。法律の「域外適用」に当たり、ウイグル族への人権弾圧を非難する外国の団体や、インド亡命中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世らが、中国政府の判断次第で処罰対象になる可能性がある。
 欧州連合(EU)欧州議会は4月、同法の撤回を求める決議を採択。少数民族の独自の文化や宗教、言語の制限につながる上に「国境を越えた抑圧になる」と非難した。
 だが、中国側は西側諸国の批判は「粗暴な内政干渉だ」(全国人民代表大会幹部)と反発。法律の域外適用に関しても「国際慣行に合致し、正当で合法だ」(司法省幹部)と主張しており、同化政策を進める構えだ。 
〔写真説明〕中国の習近平国家主席=2025年8月、チベット自治区ラサ市(EPA時事)