高市首相、中傷動画の追及かわす=答弁準備で「睡眠取れず」―野党反発、秘書招致を要求

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 高市早苗首相は22日の衆参両院の予算委員会で、中傷動画疑惑や消費税減税を巡る野党の追及をかわし続けた。正面から質問に答えない場面が目立ち、答弁準備で「睡眠も取っていない」と不快感を表明。野党は「答弁拒否だ」と反発を強め、首相秘書の参考人招致などを重ねて要求した。
 中道改革連合の後藤祐一氏は衆院予算委で、首相陣営による自民党総裁選や衆院選での中傷動画作成疑惑を取り上げ、事実関係をただした。首相は、週刊誌報道に基づく野党質問に対応するため「首相としての業務時間も残念ながら確保できなくなっている」といら立ちをにじませた。質問に直接答えず「近日中に秘書による陳述書を提出し、答弁に代えたい」と明らかにした。
 後藤氏は19日に質問通告済みだとして、繰り返し答弁を迫ったが、首相は「19日夜からけさ(22日朝)までほとんど睡眠も取っていない。一生懸命仕事をしている」と長々と釈明。後藤氏は「答弁拒否だ」と反発した。
 首相としては陳述書提出で「時間稼ぎ」を狙うとの見方もあるが、問題が沈静化する可能性は低い。中道関係者は「首相の答弁はひどすぎる」と非難。参院自民幹部は「野党が態度を硬化させ、国会運営が難しくなる」と懸念を示した。参院は与党が少数で主導権を握れていない。
 首相は自身が意欲を示す食料品の消費税減税についても、野党の質問に「ゼロ回答」だった。後藤氏が財源をただしたが、首相は「赤字国債に頼らないことを前提に検討する」と述べるにとどめ、具体的な説明は避けた。
 国民民主党の田中健氏が消費税減税よりも中・低所得の勤労世帯への5万円給付の方が政策効果があると主張すると、首相は「財源をどう確保するのか」と、手のひらを返すように「財源論」を掲げて反論した。
 今国会の会期末は7月17日に迫り、自民党は会期延長に否定的。首相の国会出席は7月中に想定される党首討論などに限られる見通しで、野党は「逃げ切り」を阻止しようと攻勢を強める構えだ。
 衆院予算委の野党筆頭理事を務める長妻昭氏(中道)は記者団に「7月中の集中審議を求めたい」と表明。中傷動画疑惑を巡り、首相秘書の参考人招致も重ねて求めた。立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長も参院で追加の集中審議が行われなければ、新たな国会日程の協議には応じられない考えを示し、与党をけん制した。 
〔写真説明〕参院予算委員会で挙手する高市早苗首相=22日午後、国会内
〔写真説明〕衆院予算委員会で片山さつき財務相(左)と言葉を交わす高市早苗首相=22日午前、国会内
〔写真説明〕衆院予算委員会で質問する国民民主党の田中健氏=22日午前、国会内