8年前の延伸で相対的に交通量が増加した「外環道」の埼玉区間。これまでソフト対策が取られてきましたが、ついに構造物そのものの改築が行われ、その姿を変えていきそうです。
「千葉」ができて「埼玉」が激混みになった外環道
外環道の千葉区間(三郷南IC-高谷JCT)が開通してから2026年6月で8年が経過しました。同区間と並行する国道298号の開通により、千葉の沿道の交通環境は劇的に改善しましたが、相対的に外環道は埼玉区間が混雑するようになり、現在に至っています。開通後2か月で、埼玉区間の渋滞損失時間は従前より3.4倍増加したというデータもあるほどです。
しかし、外環道はほぼ全線が4車線の高架あるいは擁壁、半地下区間であり、周りはほぼ住宅街のため、そう簡単に拡幅はできません。そのためサグ部(下り坂から上り坂になる箇所)で車速を維持するよう光で誘導するペースメーカーライトを取り付けるなど、ソフト対策で対応してきたものの、抜本的な解決には至っていないのが現状です。
外回りでは戸田西IC付近や外環浦和IC付近、内回りでも戸田西IC付近のほか、川口東IC付近にサグがあり、それぞれ近隣ICやJCTからの合流なども渋滞に影響している――以前NEXCOはこう話していました。複数の渋滞要因に対して一つずつ、対策が行われてきました。
代表例が各高速道路からの流入車線の容量拡張です。常磐道(三郷JCT)、関越道(大泉JCT)、東北道(川口JCT)と順次、外環道への分岐車線を2車線化して流入をスムーズにしました。
また、外環道本線でも改良が加えられた箇所があります。それが2020年に行われた内回りの和光北IC-大泉JCT間です。
この区間ではICからの合流車線の関係で片側3車線になる部分がありますが、従来は右側(追越)車線側が減少していたのを改め、追越車線のさらに右側に車線が増えたのち、走行車線側が減少するよう車線を引き直したうえ、右側車線側からも大泉JCTにそのまま流入できるようにしました。早く走りたいゆえに追越車線側に車両が集中するのを逆手に取った手法で、大泉JCT付近における交通集中渋滞が、2か月あたり32回から7回にまで減少しました。
それでも渋滞ポイントはまだまだ残っており、ついに、構造物の具体的な改変が行われます。
やるぞ「車線増やし!」
いま改良が加えられようとしているのが、内回りの草加IC―川口JCT間です。この区間は2026年GWにも外環道で最も長い10.6kmの渋滞が発生しており、内回りで交通量が最も多い1日4万3600台を記録しています。
そこで、車線の引き直しだけでなく、構造物の改築を伴う渋滞対策が推進されます。
この区間の渋滞要因は川口JCTに向かって続く上り坂で、東北道・首都高方面に3割の交通が流れると、あとはスムーズになることがわかっています。そこで、川口JCTから、その手前の川口東IC付近まで付加車線を設置します。
しかし、高架の本線の幅員は変えられません。そこで、中央分離帯をスリムなものに取り替え、路肩も削って幅員11.0mのままで片側3車線化します。NEXCO東日本はすでに、京葉道路で同じ手法により付加車線を設置して渋滞の緩和に成功しています。
ただ今後、外環道は東名方面への延伸や、八潮JCTから北へ延びる東埼玉道路の専用部の接続などで、さらに交通量が増えるのは必至です。今後さらに、京葉道路と同じく「ギリギリいっぱいまで使って車線を増やす」手法が展開され、その姿を変えていく可能性があります。