政府、ガソリン補助の出口探る=今秋にも、経済への影響見極め

約50年ぶり 小売業に迫る大改革

 政府は、中東情勢の混乱長期化による原油価格の高騰を受け、3月に再開したガソリン補助金の見直しを進める方針だ。与野党で巨額の財政負担に対する懸念が拡大。自家用車が交通手段の主役を担う地方経済や、物流に与える影響を見極めつつ、早ければ今秋を視野に「出口」を探る。
 高市早苗首相は4日の衆院予算委員会で「支援の持続可能性も大事だ。単価も含めて柔軟に考える」と強調。将来的な縮小に含みを持たせた。
 ガソリン補助金の再開は「首相の肝煎り」(政府関係者)とされる。原油価格の高騰が経済活動に悪影響を与えることを警戒し、レギュラーガソリン1リットルの全国平均価格を170円程度に抑え込むと宣言。3月19日から石油元売り会社への補助金支給を再開した。
 6月1日時点の価格は169.5円と、先進7カ国の中で日本が最も安い。首相周辺は「もし補助しなければ輸送コストが増大し、モノの値段がもっと高くなっていた」と指摘。政府関係者も「車社会の地方は、補助で生活が相当助かっている」と意義を強調する。
 ただ、4月の補助金支給は計約3100億円に上った。財源を確保するため、2026年度補正予算で「中東情勢等対応予備費」を創設し、2兆5000億円を計上したものの、継続を疑問視する声が相次いでいる。
 自民党の鈴木俊一幹事長は今月1日の記者会見で「持続性、財政負担を考えると、いつかの段階で水準は考えなければならない」と述べた。
 見直しの時期について、政府内では今秋以降とする案が取り沙汰されている。政府高官は「8月のお盆期間に車で実家へ帰る人もいる。それが経済効果を生む側面はある」と指摘。今後の経済動向を踏まえて判断する考えを示した。 
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=5日、東京・永田町