RTXとロッキード・マーティンの共同事業体が、対戦車ミサイル「ジャベリン」の新型発射装置を米陸軍へ納入しました。従来型から大幅な小型・軽量化を果たしつつ、性能は格段に向上しています。
ジャベリン新型発射機、ついに納入!
アメリカの大手防衛関連企業であるRTX傘下のレイセオンと、同じくロッキード・マーティンによる共同事業体「ジャベリン・ジョイント・ベンチャー(JJV)」は2026年5月26日、アメリカ陸軍に対し、初の軽量型指揮発射装置(LWCLU)を納入したと発表しました。
LWCLUは、対戦車ミサイル「ジャベリン」向けの次世代発射装置です。これまで運用されてきた従来型の指揮発射装置(CLU)を更新するもので、現行型はもちろん、過去型や将来型を含むすべてのジャベリン派生型に適応・互換可能な設計となっています。
その性能は目覚ましく、目標の探知・識別距離を従来比で2倍に向上させています。その一方で、本体サイズは30%、重量は25%削減されており、大幅な小型・軽量化を実現しました。これにより、兵士の機動性や生存性の向上が期待されます。また、昼夜を問わない交戦能力を備え、兵士に対して最大限の監視能力を提供するとのことです。
JJVの社長であり、レイセオンにおけるジャベリン計画ディレクターを務めるジェナ・ハント・フレイジャー氏は、「今回のLWCLU初号機の米陸軍への納入は、ジャベリン・ジョイント・ベンチャーが、兵士のために継続的な技術革新を推進していることを示すものです」と述べました。さらに、「近代化投資と生産能力強化により、兵士たちへこの最先端能力をより迅速に提供できるようになります」と語っています。
また、JJV副社長でロッキード・マーティンのジャベリン計画ディレクターであるリッチ・リシオン氏は、「LWCLUの生産および納入は、現代の戦闘員向けにジャベリン・システムを近代化する上で重要な節目となります」としたうえで、「革新的な設計により、運用時の機動性と生存性を向上させると同時に、ユーザーが信頼を寄せる精密打撃能力を維持しています」と説明しました。
ジャベリンは、2022年に発生したウクライナ戦争において、開戦当初よりウクライナ軍に供与され、数多くのロシア軍装甲車両を撃破するなど大きな戦果を収めました。
これを受けて、ジャベリンの需要は急拡大しており、レイセオンは生産速度の向上および生産能力拡大を目的として、アリゾナ州ツーソンにあるLWCLUの工場近代化に2,200万ドルを投資。アメリカ陸軍との協力のもと、年間生産数の増強を進めています。