“小学生になったらアウト”では困る――自転車の「子乗せ」見直しへ 切実な声に国家公安委員長反応は

造船大国・日本再生に必要なこと

自転車の反則金制度導入に伴い、子どもの同乗条件が注目されています。法令では就学前までとされていますが、条件緩和を求める声を受け、国家公安委員会が検討を進めることを表明しました。

家族で移動ができない、という不満に応える

 自転車に子どもを同乗させる“条件”が注目を集めています。法令は「就学前の子ども」までしか同乗を認めていません。この条件緩和を求める声に警察庁を指導する国家公安委員会が反応しました。

 反則金制度が導入されたとはいえ、自転車は最も安く、特別な資格なしに誰でも乗ることができる乗りものであることは変わりません。反則金制度導入の担当大臣である赤間二郎国家公安委員長は2026年5月19日の閣議後会見で、自転車の認識について次のように語りました。

「自転車は幅広い年齢層が利用することから、まさに国民にとって身近な乗りものです」

 ところが、この“身近な乗りもの”であるはずの自転車が、使いにくくなっているというのが、今回のポイントです。

 自転車を利用する時間は、ゆとりのある時ばかりではありません。ひとり親、共稼ぎ世帯が朝夕の限られた時間で、子どもの送迎をするための欠かせない移動手段になっています。反則金制度が導入されて、改めて同乗者の年齢制限が厳しく問われるようになり、赤間氏のもとにも次のような指摘が届きました。

「国民から都道府県警察に対して、例えば、子どもを保育園に送る時、いっしょに小学生低学年の子どもを自転車に乗せてはいけないのか。あるいは、障害のある子どもを後部座席に乗せられないと困る、という意見が寄せられている」(赤間氏)

 つまり、こうした暮らしの要望から見ると、同乗の要件緩和に向けて検討が進められることがわかります。5月14日の国家公安委員会での赤間氏の発言では、この点が明確ではありませんでした。

 しかし、この規制緩和は、一足飛びには進まないようです。赤間氏は言います。

「幼児用座席に同乗できるこどもの範囲を広げてほしいという要望がある一方で、重要なのは安全性の確保。安全基準を定める団体と意見交換、あわせて同乗する子どもの違いによる走行の安全性をどう確認するかなど、見直しの会議に関する検討を警察庁で進める」

 早生まれと遅生まれでは、ほぼ1年の差があり、こどもの体格は、就学よりも年齢で大きく変わります。道交法令は3人乗りを認める一方で、これを就学児かそうでないかで線引きしているため、そこをいかに調整できるかが課題になります。国会でも、指摘はありました。

 反則金制度の導入で交通ルールの浸透を図ることは必要ですが、制限が大きくなりすぎることで、身近な乗りものとしての存在が遠ざかることは、素早く回避されなければなりません。