乗りものニュースでは読者アンケートを実施。4月1日より適用開始となった自転車の青切符制度ですが、自転車・クルマの運転手からのリアルな現状について様々な意見が寄せられました。
指導警告は少ないものの「車道走行」に課題
乗りものニュースでは、2026年4月30日から5月8日にかけて、「自転車の青切符制度」に関する読者アンケートを実施しました。
4月1日から制度の適用が始まりましたが、アンケートで実際に警察から指導警告や反則金の適用を受けたケースについて聞いたところ、次のような声がありました。
「傘さした」(60代・男性・首都圏在住)
「一時停止の標識に従わなかったことで停められて指導の紙をもらいました」(30代・女性・首都圏在住)
「自転車で歩道を走っていたら注意された」(60代・男性・北関東在住)
「かなり広い誰もいない歩道を、自転車で走っていたら、車の激しい車道(甲州街道)を走るように警察官に注意された」(50代・男性・首都圏在住)
ただ、このように指導警告や反則金の適用を受けたのは、272件寄せられた回答のうち約2%程度にとどまり、「現状ではない」との回答が大半を占めています。とはいえ、傘差し運転や一時不停止、歩道走行など、青切符制度の適用前には「違反」と十分に周知されていなかった交通ルールに関する指導例が目立ちました。
また、制度開始後、「警察官を装った反則金詐欺」が話題となりましたが、「警察からは無いが、一般のチャリ警察から間違ったイチャモンをつけられた」(60代・男性・首都圏在住)というように、警察ではない一般人からクレームを受けた人も少なからずいるようです。
原則として車道走行が求められる現在のルールですが、その実態については疑問の声も上がっています。
「自転車に車道は無理」(50代・男性・北関東在住)
「田舎の道路整備(自転車用通路)を作ってから法律を改正するべき」(20代・男性・北関東在住)
「高齢者や小学生がなにがなんでも車道を走ろうとする。年齢問わず、自転車レーンがない交通量の多い国道を走ってほしくない」(50代・女性・首都圏在住)
「狭い道路と狭い歩道があり、狭い道路の場合特例で車道が危ない場合 歩道走行可になってますが この場合どっちを走れば良いかしっかり決めて欲しい 」(30代・男性・近畿在住)
危険性や課題を指摘する意見が多く、特に自転車レーンの整備が進んでいないことが原因のひとつとして挙げられています。
また、道路が狭い場合に歩道と車道のどちらを走行すべきか分からないという声や、「原則として車道を走行すること」によって、子どもや高齢者がクルマと接近する危険な場面が増えたとの意見も見られました。そのため、「歩道通行をある程度許して欲しい」(60代・男性・首都圏在住)との声も上がっています。
車道を走る自転車が感じるリアルな「危険性」
取締りについて、まずは「自転車の傘さし運転・スマホ・イヤホンの取り締まりに重点を置いてほしい」(40代・男性・首都圏在住)といった意見もあり、車道・歩道走行の取締まりは次の段階で行うべきだったのではないか、との指摘もありました。
また、自転車側からは車道走行時の危険性について、クルマ側の運転マナーを問題視する声も寄せられています。
「自動車はもう少し自転車との距離を測ってほしい」(70代以上・男性・首都圏在住)
「近距離での追い抜き。危険な目に合いました。大変恐ろしかったです」(40代・男性・中部在住)
「得意気にわざと自転車に寄ってきてスレスレで捲ってくる」(50代・女性・首都圏在住)
「自転車用の青線にわざと寄せてくる車」(30代・男性・首都圏在住)
クルマが自転車を追い抜く際などに高スピードで接近したり、幅寄せしたりするケースが多いようで、「安全な車間距離を破らないで欲しい(徐行であっても)」(40代・男性・首都圏在住)との声もありました。
さらに、追い抜いた後についても、「自動車の自転車を追い抜いてすぐ左折はおそらく嫌がらせなのでしょうがやめてもらいたい」(50代・男性・中部在住)との意見も寄せられています。
もう一つ、自転車側からの不満が多いポイントが、路上駐車についてです。
「自転車専用レーン内の駐停車」(30代・男性・首都圏在住)
「自転車用道路に路駐する乗用車が多すぎるので緊急車両や配達車以外の乗用車の無闇な停車を控えて頂きたい」(30代・男性・首都圏在住)
このように、本来自転車が走行する空間にクルマが駐停車しているケースも多いようで、自転車が道路中央寄りを走らざるを得なくなり、自転車・クルマ双方にとって危険な状況が生まれているそうです。
そのため「路上に停まってるクルマが少ない道路を選ぶようになった」(50代・男性・首都圏在住)という人もいます。
また、「自動車やドライバーというより、市政などが協力して道を広くしたり、駐車場を増やすなどして解決してほしい」(20代・男性・首都圏在住)と、安全な自転車走行空間の整備を求める声も挙がっています。
「車道に自転車」増えた!その実態は?
一方で、クルマ側からは「法改正以降車道を走る自転車が明らかに増えました。ちなみに法改正前は日々の通勤で自転車が気になることはほとんどありませんでした」(30代・男性・中部在住)と、青切符制度の適用後、車道を走行する自転車が明らかに増えたと実感する声が寄せられました。
では、車道を走行する自転車が増加したことで、クルマ側にはどのような変化が生じているのでしょうか。
「ノールックで車道に出る、自転車が車道→歩道→車道の動きで赤信号を回避しようとする、自転車が赤信号で前に出る」(30代・男性・近畿在住)
「安全確認をしない車道への飛び出しや、追いつかれた車両の義務違反及び信号待ちで車の間を縫って前に出てくること」(40代・男性・首都圏在住)
「手信号なしでの方向転換、路肩に寄るように走行しないで車道寄りに走ること。(抜いて行けるような配慮が欲しい)」(30代・男性・首都圏在住)
「右側通行や歩道の我が物顔での走行はやめてほしい」(60代・男性・首都圏在住)
「信号無視が常態化している」(60代・女性・首都圏在住)
自転車に対しては、逆走や飛び出し、車間のすり抜けなどを危険視する意見が挙がりました。特に、車道と歩道を行き来する走行や、方向転換時の後方確認不足が目立つとされ、クルマ側からは自転車の車道走行を歓迎していない様子もうかがえます。
また、クルマが自転車の横を通行する際には、1メートル程度の間隔を空ける必要があるため、「片側一車線しかない所が多いのに、渋滞の元だし、後ろから速く行けと言わんばかりに、煽られたり、クラクション鳴らされたりする」(60代・女性・近畿在住)というように、後続車への影響が生じるほか、あおり運転被害につながるとの声もありました。
現状の青切符制度の問題点については、「恵まれた道路状況を前提としていて、日常的に使用されている道路が考慮されていない」(70代以上・男性・首都圏在住)との指摘もあります。
都心部の整備された道路と、郊外・地方部の道路でも環境に大きな差があり、そのことが適用基準の曖昧さや、現実的には対応が難しいルールにつながっているのではないか、という意見も寄せられています。