バージニア住民投票は無効=恣意的区割り、中間選挙で民主打撃―州最高裁判決

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 【ワシントン時事】米南部バージニア州の最高裁は8日、連邦下院選挙区を民主党有利に変更する新たな区割りを承認した住民投票について、無効とする判決を出した。全米で「区割り戦争」が繰り広げられる中、議席の積み増しを見込んでいた民主党には打撃で、11月の中間選挙に影響を及ぼすのは必至だ。
 州最高裁は、州議会が新区割りに変更するための適切な手続きを経ていなかったと指摘。「住民投票の正当性を損ない、投票を無効にするものだ」と結論付けた。
 トランプ大統領はSNSで、「共和党にとって大きな勝利だ」と強調。民主党下院トップのジェフリーズ院内総務は、住民投票結果を否定する判断は容認できないとし「判決を覆すためあらゆる選択肢を検討している」との声明を出した。
 判決により、バージニア州の下院全11選挙区のうち、民主党が10議席を得られる可能性があった新区割りは適用されず、先の選挙で民主党6議席、共和党5議席となった現行の区割りが維持される見通し。この結果、全米では現時点で共和党が民主党より最大8議席有利になる公算だ。
 恣意(しい)的な選挙区割り「ゲリマンダー」を巡っては、議会の勢力維持を目指すトランプ氏の意向を受け南部テキサス州で共和党有利の変更が行われ、民主党は西部カリフォルニア州などで対抗。共和党は連邦最高裁が先月、黒人など少数派に配慮した区割り設定を認める「投票権法」の適用を制限する判決を下したことを踏まえ、自党が有利になるようさらなる見直しを進めている。
 選挙分析機関クック・ポリティカル・リポートによると、下院435議席のうち、現在の優勢な選挙区数は共和党204、民主党196。ゲリマンダーにより共和党の優勢区は今後増える可能性がある。ただ、トランプ氏の支持率低下などが足かせとなり、共和党優位の選挙区の一部が接戦に転じるとも指摘されている。 
〔写真説明〕米連邦下院選挙区の区割りの是非を問う住民投票に向かう有権者=4月21日、南部バージニア州アーリントン(AFP時事)