【ソウル時事】韓国統一地方選の投開票(6月3日)が1カ月後に迫った。李在明政権を支える革新系与党「共に民主党」は高い支持率を維持。一方、保守系最大野党「国民の力」は、尹錫悦前大統領の「非常戒厳」宣言と弾劾への評価を巡る党内対立を抱え、厳しい戦いを強いられている。
統一地方選は、2025年6月に発足した李政権に対する中間評価の位置付け。世論調査機関「韓国ギャラップ」の1日の発表では、李政権の支持率は64%と高水準をキープ。穏健な現実路線を取っていることが有権者に好感されている。国民の力の支持率は21%で、46%だった共に民主党に大きく水をあけられている。統一選では、16の主要市・道の首長に加え、各地の議会の議員らが選ばれる。国会議員の補欠選挙も同時に実施される。
目玉のソウル市長選は国民の力の現職呉世勲氏と、共に民主党の鄭愿伍前同市城東区長の一騎打ちの構図。各社世論調査では鄭氏が10ポイント程度リードし、呉氏が追う展開だ。
第2の都市、南東部・釜山の市長選では国民の力の現職朴亨※(土ヘンに俊のツクリ)氏と、共に民主党の田載秀前海洋水産相が接戦。伝統的な保守の地盤である南東部の大邱市長選でも、国民の力の秋慶鎬元企画財政相は共に民主党の金富謙元首相を相手に苦戦しているもようだ。
国民の力の苦境は、尹氏の評価を巡る党内の確執が背景にある。同党は1月、尹氏に批判的な立場を取る韓東勲前代表を除名。張東赫代表は非常戒厳について公式に謝罪したものの、尹氏を支持する強硬保守層との関係を断ち切れず、無党派層の取り込みに苦戦している。
統一選を控え、4月に張氏が訪米したことも波紋を呼んだ。張氏は「米国との外交問題解決のため」と説明するが、具体的な成果に乏しく、党内から批判の声も出ている。国民の力の候補の中では、選挙活動で張氏と距離を置く動きも見られており、団結とは程遠い状況だ。
〔写真説明〕「国民の力」の呉世勲ソウル市長=3月20日、ソウル(EPA時事)
〔写真説明〕「共に民主党」の鄭愿伍前ソウル市城東区長=4月16日、ソウル