大型連休中も「貸切バスの“抜き打ち街頭監査”」全国一斉で実施へ 「安全性向上のため」法令違反防ぐ

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インバウンドの順調な増加で貸切バス需要が高まっています。国土交通省はさらなる安全性向上を目指し、全国一斉の街頭監査を実施しており、関東運輸局では大型連休中の4月29日からスタートさせました。

GW初日から抜き打ちチェック

 インバウンドの順調な増加で貸切バス需要が高まっています。これを受け国土交通省物流・自動車局が、安全性の向上を目指し、全国一斉の街頭監査を実施します。関東運輸局では、大型連休の4月29日(水・祝)から監査をスタートさせました。事業者講習と併せて、運転者の意識向上を図っていきます。

 貸切バスは、いわゆる観光バスとして依頼主の旅行計画に応じてバスを運行する業態で、繁忙期と閑散期の変動による運行対応や、計画ごとのルート設定などが路線バスにない運行の難しさと言われています。

 街頭監査は、地方運輸支局の職員らが貸切バスの停車する観光施設、高速道路SA・PA、主要駅、空港などに出向き、車内に立ち入って検査します。運行指示書を携行しているか、その内容は適正かといった内容のほか、人員体制や必要な資格を確認し、違法性があれば事業所にも監査を広げます。

 国交省物流・自動車局は5月~7月を実施期間と定めていますが、関東運輸局は繁忙期となる大型連休中の4月29日に、国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)駐車場で39台を対象とした茨城運輸支局による監査を実施しました。法令違反はありませんでした。

 貸切バスに疑いの目を向ける街頭監査には、関係者の一部から反対意見も出ています。しかし、乗客乗員41人が死傷した2016年1月の「軽井沢スキーバス転落事故」や、その後に行われた安全対策後に発生した、乗客36人が死傷した2022年10月の「静岡観光バス横転事故」では、乗務員の運転技量や運行管理の不備が問われました。

 事故の教訓を重ねながら、安全運行に支障のない適切な休息を取得できるルール作りや、安全運行コストを含めた運送契約を結ぶための旅行会社への規制強化が盛り込まれています。ただ、運転者不足やインバウンド需要の伸びは新たな課題を生む要因になるとして、国交省は街頭監査や定期監査を通じた指導・是正の必要性を継続しています。

 また、街頭監査とは別に、貸切バス会社の運行管理者向けに、オンラインを活用した事業者講習の開催も平行して実施。交通事故の発生状況や貸切バスの安全対策、道路運送車両法など関係法令の改正内容の周知にも、地方運輸局を通じて取り組んでいきます。