「定着の礎に」「DV続く恐れ」=共同親権、当事者に賛否

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 改正民法施行を受け、離婚後も父母双方が子の親権を持つ共同親権を選択できる新制度が1日、始まった。子どもの養育に関するルールが大きく転換する中、当事者からは共同親権定着を期待する声がある一方、DV(家庭内暴力)被害者やその子どもの苦しみが続くことへの懸念も聞かれる。
 神奈川県内に暮らす男性(48)は「定着に向けた礎になるのでは」と期待を寄せる。男性は2018年に離婚し、元妻が親権を持つ娘とまともに会えない状態が続く。娘は会わない間に18歳となり成人を迎えたという。
 男性は新制度について「もちろん賛成。法制度が整い、日本も共同親権の浸透に向けて徐々に変わっていくと思う」と歓迎する。その一方で、「導入は遅過ぎる上、DV被害などの訴えについて『言ったもの勝ち』がまかり通る恐れがある。親子交流促進に向けた国のバックアップも必要だ」と訴えている。
 離婚などで子と別居せざるを得ない親らでつくる市民団体「子育て改革のための共同親権プロジェクト」の松村直人代表は「離婚後も子育ては父母2人に責任があるのは当たり前。共同親権の実績を増やし、そうした風潮をつくっていければ」と話す。改正民法では父母同士が婚姻関係などに関係なく尊重し協力する義務が明記された点も「大きな意義がある」と評価する。
 一方、「DVの支配や干渉が続くことになる」と語るのはNPO法人「全国女性シェルターネット」の北仲千里共同代表。制度の理解が不十分な中で安易に共同親権が選ばれた場合、「DV被害者や虐待を受けた子どもが相手から離れられなくなる」と危惧する。
 共同親権の下では進学や転居など子どもに関する重要な決定をする際には父母双方の合意が必要となる。北仲氏は「最も影響を受ける学校や医療などの現場では対応方法を準備しておくべきだ」と話している。