京成電鉄が運賃を改定します。新京成電鉄との合併に伴う運賃制度の統合も行われます。
4つの運賃制度を2つに統合
京成電鉄は2026年11月6日、鉄道旅客運賃の改定を国土交通大臣に申請したと発表しました。消費税率変更に伴う改定を除くと、本格的な改定は32年ぶりとなります。実施は2028年3月が予定されています。
今回の改定では、平均14.1%の運賃値上げが申請されました。これにより、京成本線などの初乗り運賃(きっぷ)は現行の150円から170円に、成田空港線は210円から230円になります。
大きな変更点として、複雑だった運賃制度の統合が挙げられます。これまで京成電鉄には「京成本線等」「千原線」「松戸線(旧新京成線)」「成田空港線」の4つの運賃制度が存在しました。これを、千原線と松戸線を京成本線等に組み込む形で「京成本線等」と「成田空港線」の2制度に整理します。
この統合により、京成本線等と千原線や松戸線を乗り継ぐ際に、それぞれの運賃を合算していた「併算」が廃止されます。例えば「ちはら台~京成船橋」間では、これまでの710円(千原線330円+京成本線等380円)から520円へと190円の値下げに。「新津田沼~千葉寺」間では、600円から390円へと210円も安くなります。
一方で、京成本線内のみの利用などでは値上げとなります。なお、家計への負担に配慮し、通学定期旅客運賃は据え置かれるほか、これまで運賃に加算されていた「鉄道駅バリアフリー料金」は、今回の運賃改定に合わせて廃止するとしています。
今こそ大規模投資のとき?
京成電鉄は運賃改定の理由について、成田空港の機能強化に伴う利用者増に対応する大規模な投資などを挙げています。
今回の運賃改定による増収を元に、今後3年間(2028~2030年度)で約1670億円規模の設備投資を実施する計画です。安全性向上のための連続立体交差事業の推進や自然災害対策、ホームドア設置の前倒しといったバリアフリー整備を加速させます。
また、成田空港へのアクセス強化策として、2028年度の運行開始を目指す新型有料特急の導入や、宗吾車両基地の拡充などを推進します。さらに、2025年の新京成電鉄との合併を受けたサービス向上策として、京成津田沼駅のホーム改良工事を行い、松戸線と千葉線・千原線の直通運転を拡大する計画も明らかにしました。