ロシアの占領下で孤立するウクライナ南部ヘルソン州オレシュキで27日午前3時(日本時間同10時)、局地的な停戦が始まった。両国は米国の仲介を受けて、人道支援物資の搬入や住民避難のため軍事行動を一時停止することで合意していた。
オレシュキはドニプロ川を挟んで州都ヘルソンの対岸に位置し、両軍の無人機が飛び交う最前線。交戦の影響で食料品や医療物資の搬入が滞る中、周辺に敷設された地雷により約2000人の住民が避難できず、人道危機が深刻化している。
オレシュキでの停戦は米ホワイトハウスが23日に発表。人道状況を懸念するメラニア・トランプ米大統領夫人がロシア、ウクライナ双方に働き掛けて実現した。トランプ氏としては、11月3日の中間選挙を目前に控え、停戦実現で外交成果をアピールする狙いもありそうだ。
ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、SNSへの投稿で、停戦は「数日間続くだろう」と説明。ロシアが道路の地雷を除去し、米ロ、ウクライナの担当者が現地入りすると述べた。住民の避難に期待を示す一方、「ロシア側はあっさりとは人々を解放しないだろう」と慎重な姿勢も見せた。
ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、停戦を巡り「ウクライナ側がすべての合意を履行することを期待したい」と語った。ロシア国防省は同日の声明で、ウクライナ軍が民間人の避難や食料品の搬入を阻止するため、無人機を用いて地雷を設置していると主張した。
〔写真説明〕メラニア・トランプ米大統領夫人=19日、ワシントン(EPA時事)