酒税減税も、4社据え置き=23年改正時の業務用価格―ビール大手カルテル疑惑

”視界良好”造船業界の次の一手

 ビール大手4社のカルテル疑惑で、2023年の酒税改正でビール1リットル当たり19円減税されたにもかかわらず、4社ともコスト増を理由に、業務用の出荷価格を据え置いていたことが24日、関係者への取材で分かった。
 一方、減税のなかった25年に一斉値上げした際、引き上げ幅も「1リットル・20円」に足並みをそろえていたことも判明。公正取引委員会は、アサヒビールとキリンビール、サントリー、サッポロビールの間で出荷価格を巡りカルテルが結ばれていた疑いがあるとみて、経緯を調べている。
 複数の卸売業者によると、ビールの出荷価格はメーカーから卸売業者に伝えられ、それを基に小売りや飲食店に通知される。出荷価格はメーカーと直接取引を行う特約店だけが把握できる。
 ビール減税は20年以降、3段階で実施されてきた。関係者によると、23年10月に1リットル・19円減税されたが、4社は瓶やたるなど業務用ビールの出荷価格について、「容器回収のコスト」を理由に19円値上げし、減税分を相殺した。
 ある卸売業者の担当者は「減税されたのに、4社とも据え置きはどう考えてもおかしいし、納得できなかった」と打ち明けた。「あまりに乱暴だったが、メーカーの価格改定には従うしかなかった」と振り返った。