あと少し!? 新東名の最難関工事「地質ぐちゃぐちゃトンネル」 他区間はもう“開通準備!” 最新の進捗あきらかに

空き家の85%、1年後も空き家

新東名高速道路の最後の未開通区間、新秦野IC~新御殿場IC間の工事進捗状況が公開されました。橋梁やトンネルなどの本体工事は9割近くまで進んでいます。最難関のトンネル工事次第、という状況です。

本体工事は9割近く進捗、でも…

 新東名高速の未開通区間である新秦野IC~新御殿場IC間(約25km)について、2026年10月19日に開催された連絡調整会議で、最新の工事進捗状況が明らかにされました。

 この区間は急峻な山岳地帯を貫いており、橋梁が約2割、トンネルが約5割を占めるなど構造物の比率が高いのが特徴です。2026年10月時点の進捗率は、橋梁が延長ベースで87%、トンネルが同じく87%、土工が79%に達しており、道路本体の構造物工事は着実に進んでいます。

 秦野市内に建設中の秦野丹沢SA(仮称)や小山町内の小山PA(仮称)では土工工事がほぼ完了。松田町の中津川橋(供用後名称:やどりき双扇橋)は橋桁の架設中、山北町の河内川橋(同:山北天空大橋)は閉合し床版の架設へと進んでいます。

 また、道路本体が完成した区間では舗装工事や施設工事も順次始まっています。舗装には、下層に頑丈なコンクリート、表層に乗り心地を向上させるアスファルトを組み合わせた「コンポジット舗装」を標準採用。2026年10月時点での舗装工事の進捗率は38%、照明や情報板などを設置する施設工事は11%となっています。

開通のカギ握る「高松トンネル」の現状

 道路本体工事が9割近くまで進む一方、この区間の開通時期を左右する大きな要因となっているのが、山北町と松田町にまたがる高松トンネル(上り線2847m、下り線2864m)です。

 このトンネルは伊豆半島と丹沢の地質の境目にあたり、断層帯があって非常にもろく、現地スタッフも「地質がぐちゃぐちゃ」と口を揃える難工事です。掘削中に脆弱な地山や断層破砕帯が想定以上に広範囲で出現し、突発的な湧水も発生するなど工事が難航。地山の安定を図るため、掘削面の上部に鋼管を打ち込んで薬液を注入したり、トンネル底面に逆アーチ型の鋼材を設置して変形を抑える「インバート支保工」を用いたりと、慎重に掘削が進められています。

 2026年9月末時点で、未掘削区間は上り線で残り約300m、下り線で残り約200m。掘削と並行してトンネル本体の仕上げも進められていますが、掘削完了後も地山の変位や湧水の状況を見ながらの作業が続く見込みです。

 こうした状況から、新秦野IC~新御殿場IC間の開通時期については引き続き精査を進めており、高松トンネルの上下線が貫通した後に公表するとのこと。事業者としては、安全を最優先に工事の進捗を図りながら工程短縮に努め、1日も早い開通を目指すとしています。