新型「クラウンパトカー」ついに本格配備か!? SNSで目撃相次ぐ「セダンじゃない!?」の謎と“性能面での心配”

今、空き家がビジネスになる理由

SNSでトヨタ「クラウン クロスオーバー」のパトカーが目撃され話題になっています。新型パトカーは果たしてどのような仕様になるのか、その性能や採用の背景にある警察の事情含めて解説します。

SNSで目撃相次ぐ! 新型「クラウンパトカー」

 2026年10月、SNSのXで、屋根に改造が施された「クラウン クロスオーバー」を乗せたキャリアカーの画像が公開され、クルマ好きやパトカーファンのあいだで話題を呼びました。撮影場所は愛知県名古屋市の南側、東海市新宝町の付近とされています。

 加えてその直後には、どこかの駐車場に数十台ものクラウン クロスオーバーが並んでいる画像も投稿されました。多くの車体は白と黒のツートンカラーに塗装されており、まさにパトカーを思わせるデザインです。これらは警察への納入を待つ車体だと考えられます。これらSNSでの情報を鑑みると、次期パトカーにはクラウン クロスオーバーがベースに用いられるのは間違いなさそうです。

 そもそもパトカーの調達には、大きく3種類の方法があります。1つ目は、国が予算を付けて買い付ける「国費購入」です。全国でよく見かける220系のクラウンパトカーなどは、この方式で大量に導入されました。

 2つ目は、県警などが独自に予算を出して購入する「県費購入」。これは北海道警が大量に調達した日産の「スカイライン(V37)」や、東北の各県警で運用されているスバル「インプレッサG4」などが該当します。

 そして3つ目が、個人や民間企業から寄贈を受ける方式です。例えば三重県警では2025年に2代目「NSX」が寄贈され、高速道路交通警察隊で活用されています。

 今回目撃されたクラウン クロスオーバーは合計で数十台という規模であることから、おそらく国費で購入されたものと推測されます。2026年1月には国家公安委員会(警察庁)の名義で4WDの無線警ら車336台、交通取締用四輪車169台などの入札公告が行われており、今回目撃された車体は、おそらくこれに合わせた納入車ではないでしょうか。

「遅くない?」性能への懸念も…なぜ採用?

 一方で、この画像を見たクルマ好きからは「遅くないか?」といった、性能を気にする意見も出ています。現行のクラウン クロスオーバーには、34PSを発揮する排気量2.4リッターのハイブリッドモデルと、239PSを発揮する排気量2.5リッターのハイブリッドモデルの2種類があります。

 車両重量は1760kgから1910kgあるため、軽量なスポーツカーなどを相手にした場合、加速力が足りなくなる可能性も考えられます。

 しかし、近年は高性能な可搬式オービスや自動速度取締装置が全国的に普及しています。無理に現場で追跡・捕獲を試みなくても、後日確実に検挙できる体制が整いつつあるのです。そのため、パトカーには絶対的な最高速や加速性能よりも、車両としての耐久性や信頼性、大量の警察資機材を積載できる室内の余裕が重視されたと考えられます。

 また、今回のクラウン クロスオーバーの採用は、決して唐突なハナシではありません。すでに福島県警と愛知県警で現行クラウンのパトカーが先行運用されているからです。

 先陣を切ったのは福島県警で、2024年12月に「クラウン セダン(FCEV/燃料電池車)」ベースのパトカーを世界で初めて導入しました。続いて愛知県警でも、2025年3月にトヨタから「クラウン スポーツ(PHEV)」のパトカーが寄贈されたほか、同年12月には福島県警と同じくセダンFCEVのパトカーも配備されています。

 これら2車種3台の運用で得られたデータは、トヨタ並びに警察庁でも共有されているはずです。そうした実績を踏まえ、警察庁としても現行型のクラウンシリーズがパトカーとして使用に耐えうると判断したのでしょう。

 今回の車両は、塗装や仕様から「一般警ら用」「交通取締用」、そして「覆面パトカー」の3つの用途で展開される見込みです。特に屋根に特殊加工が施された白い車体は、1月の入札公告にあった「交通取締用四輪車(反転警光灯付)26台」に該当する覆面パトカーである可能性が極めて高いと見られます。