アメリカ海軍は2026年10月8日、ニミッツ級空母1番艦「ニミッツ」が、精密着艦誘導システム(PALS:Precision Approach Landing System)の認証試験を実施したと発表しました。
まだしばらく運用されるニミッツ級1番艦
アメリカ海軍は2026年10月8日、ニミッツ級空母1番艦「ニミッツ」が、精密着艦誘導システム(PALS:Precision Approach Landing System)の認証試験を実施したと発表しました。
精密着艦誘導システムは、艦の戦闘システム部門および空母航空管制センター(CATCC)の支援のもとで運用されるシステムで、夜間や悪天候時の着艦に際し、パイロットを適切な進入位置へ誘導する装置です。空母が航空機の飛行運用を実施するうえで必要な要件のひとつとなっています。
今回の認証試験は、同艦が7月にワシントン州ブレマートンからバージニア州ノーフォークへの母港移転を完了して以来、初めての洋上航行期間中に実施されました。
また、PALSの認証に加え、乗組員は今回の洋上航行を、今後の洋上作戦に備えた訓練の機会として活用しました。訓練では、航空機の回収、ダメージコントロール(被害対処)、推進機関に関する訓練など、さまざまな訓練が行われたとのことです。
なお、ニミッツは当初、2026年5月に退役する予定でしたが、米海軍は退役時期を2027年3月まで延期しました。この措置は、ジェラルド・R・フォード級空母の2番艦「ジョン・F・ケネディ」の建造・引き渡しの遅れを背景としています。アメリカでは、空母の保有数を11隻以上とすることが連邦法で定められているためです。
ただ、1975年5月に就役したニミッツは、すでに艦歴が50年を超えており、老朽化も懸念されます。そのため、退役までの残りの期間は、通常の長期展開を行う主力空母としてではなく、海軍航空士官候補生の着艦資格取得訓練(CQ:Carrier Qualifications)を支援する役割も担うとみられます。こうした訓練を実施するうえでも、PALSの認証試験は重要な意味を持つものといえます。