涼しい秋なのに熱中症!? エンジン停止で“冷えた車内”もすぐ50度超え「子供やペット置き去りにしないで!」

航空機産業 世界的な拡大続く

朝晩が涼しくなり、10月の3連休など秋の行楽シーズンは「車中泊」をする人も増える時期です。しかし、外が涼しいからといって油断は禁物。秋の日差しでも、エンジンを切った車内は短時間で50度近くまで上昇するので注意は必要です。

外気温22度でも車内は激暑に!? 秋の3連休「車中泊」に潜む罠

 10月に入り、朝晩はめっきり涼しくなりました。いよいよ秋の行楽シーズン本番となる「10月の3連休」を迎えますが、お出かけでの車中泊や、日中の車内での休憩時に、決して油断してはいけないのが「秋の車内熱中症」です。

 災害時の車中泊避難においても、環境省は公式Xやチラシなどで、こまめな水分・塩分補給や、暑さを避けることなど、車内で過ごす避難者に向けてたびたび注意を呼びかけています。

 では、暑さが和らぐ秋なら、車内で過ごしても安心なのでしょうか。

 JAFが埼玉県戸田市で行ったユーザーテストでは、雲の切れ間から日が差す午前10時、気温22.7度・湿度55%という過ごしやすい天候でも、閉め切った車内は「37.5度」、ダッシュボードは「52.3度」を示しました。

 さらに青空が広がった午後1時には、気温26.8度に対して車内は「47.9度」、ダッシュボードは「65.1度」まで上昇。JAFはこの結果から、秋などの過ごしやすい天候であっても、日が差せば車内温度が50度以上にもなる危険性があるとしています。

 車内がここまで熱くなるのは、ガラスを通った日射がシートやダッシュボードに当たって熱に変わり、閉め切った空間では換気がされないため、その熱がこもりやすいからです。外の気温がそれほど高くなくても、日が差せばいわゆる「温室効果」で車内の温度は急上昇していきます。

冷房の“貯金”はもたない! 窓開け効果にも限界

「エアコンでしっかり冷やしておけば、エンジンを止めてもしばらくは大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、これも危険です。

 先ほどのJAFの秋季テストでは、午後1時ごろにエアコンで車内を25度程度にしてからエンジンを止め、閉め切ったまま約1時間放置しました。すると車内温度は51.3度に達し、エアコンを使っていないクルマとほとんど同じ温度まで上昇してしまったのです。冷房で冷やした“貯金”は、日差しの下では長くもたないことがわかります。

 では、「窓を少し開ける」「サンシェードを付ける」といった対策はどうでしょうか。JAFが炎天下で行った別のテストでは、こうした対策は温度を抑える効果が低く、車内温度の上昇は防げないとしています。

 エンジンをかけたままだと、誤操作でクルマが動いたり、排ガスによる一酸化炭素中毒の危険もあるため、日中の車内避難はできるだけ避け、涼しい避難所などへ移ることが推奨されています。

「夜なら涼しい」は大間違い! 10月の車中泊に潜むリスク

 こうしたリスクを防ぎ、秋の車中泊を安全に過ごすために、以下の「5つのルール」は必ず守るようにしましょう。

1、車内に温度計を置き、寝る前だけでなく夜間や起床時にも温度を確認する。
2、暑さを感じたら我慢せず、窓や換気設備を使い、必要ならエアコンの使える場所へ移動する。
3、水分をこまめに取る。汗を多くかいたときは塩分も忘れずに補給する。
4、寝袋や毛布を厚くしすぎず、脱ぎ着してこまめに温度調節できる服装にする。
5、長時間同じ姿勢で寝続けず、起きたときに足を動かす(エコノミークラス症候群対策)。

 もし、めまい、頭痛、吐き気、強いだるさなどの症状が出たら、すぐに涼しい場所へ移動して体を冷やしてください。

 そして、「返事や意識がおかしい」「自力で水が飲めない」といった重篤な症状が見られる場合は、ためらわずに「119番(救急車)」を呼びましょう。

 秋とはいえ、「外の涼しさを車内の涼しさと思い込まないこと」が第一歩です。万全の備えをして、安全にお出かけを楽しんでください。