マンチェスター・シティの財務規則違反をめぐり、プレミアリーグの一部クラブが政治的介入を懸念しているようだ。8日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。
9シーズンに渡る財務規則への重大な違反に関するすべての容疑、およびリーグの調査への協力義務違反に関する容疑の大部分がプレミアリーグによって認定されたマンチェスター・シティ。9億ポンド(約1884億円)以上のコスト削減のために複数の商業パートナーと実態を伴わない契約を締結し、不正確な内容の財務諸表によって監査人やサッカーの規制当局に対して財務の真実の状況を隠蔽していたことが判明。また、プレミアリーグおよびUEFA(欧州サッカー連盟)双方の支出制限に著しく違反し、調査の過程におけるリーグに対する協力義務に複数回違反したとされている。
一方、クラブは一貫して無実を主張。すでに独立委員会の決定に対する控訴手続きを完了しているが、今後勝ち点剥奪や賠償金、リーグからの追放など厳しい制裁が科される可能性がある。
イングランドサッカー界を揺るがすスキャンダルとなっているが、国内ではイギリスのアンディ・バーナム首相の発言が波紋を呼んでいるという。かつてグレーター・マンチェスター市長を務めていた同氏は、マンチェスター・シティのオーナーであるアブダビ・ユナイテッド・グループ・インベストメント・アンド・デベロップメント社がクラブを売却する可能性について問われた際、次のようにコメントしていた。
「それは本当に懸念すべき事態だ。彼らは現代のマンチェスターの街づくりにおいて、そして言うまでもなくマンチェスター・シティを世界的強豪へと成長させる上で、極めて重要なパートナーであり続けた。シティ・フットボール・グループにやオーナー陣には、エティハド・スタジアムや周辺施設だけでなく、この街そのものに資金を投じてくれたことに対し、心から感謝している」
バーナム首相の発言を受け、プレミアリーグに所属する一部のクラブは、マンチェスター・シティの不服申し立てのプロセスに政治的介入がなされることを懸念している模様。とあるクラブ関係者は「誰もがある程度の懸念を抱くだろう。我々は地政学的な状況、そして彼らがこの国に対して行なってきた投資について理解している。それを疑ったり批判したりする人はいないが、今回の件は別物だ。これは我々にとって国民的スポーツなのだから」と話しているという。
一方、バーナム首相の発言が波紋を呼んだことで、プロセスへの介入は現状不可能との認識を示している関係者もいるようだ。
なお、バーナム首相は後に「私は調査結果の重大性を軽視したわけではない。それらは極めて慎重かつ真剣に検討されるべきであり、プロセスは完全に独立したものでなければならない。改めて申し上げるが、今は誰もが最後までプロセスが進むのを見守るべきだと思っている」と釈明している。