台風25号の影響により総武本線の八街~成東間で運転を見合わせ、代行バスが設定されました。実際に乗車してみると、8月の豪雨とは「逆」の状況が浮かび上がりました。
八街駅北口から発着する代行バス
2026年10月2日現在、JR総武本線は9月の台風25号の影響により、八街~成東間で運転を見合わせています。この区間の復旧には1か月程度かかる見込みとアナウンスされ、当初は榎戸~八街~成東間で運転を見合わせていました。9月27日には榎戸~八街間が運転を再開し、9月28日からは八街~成東間でバスによる代行輸送が始まりました。
今回、八街~成東間の代行バスに乗車し、現地の様子を確かめてみることにしました。
代行バスが設定された八街~成東間は、千葉県の八街市と山武市に跨る地域です。八街駅には北口と南口の両側にバス乗り場がありますが、代行バスはロータリーが広い北口から発着しています。
総武本線の八街~成東間の距離は11kmで、途中に日向(ひゅうが)駅があります。普段であれば普通列車を使って12分程度で移動できます。
これに対し代行バスは八街から日向まで約15分、日向から成東まで約15分かけて走っています。八街から成東までは30分ほどで、普段の倍以上の時間がかかっています。乗車したバスは、旅友という観光バス事業者のバスでした。
八街を発車したバスは駅の北側にある八街市役所の前を通り、国道409号を南下して総武本線の踏切を渡ります。八街の駅周辺を大回りする形ですが、大型のバスが通れる道を選んで走っているようです。
八街~成東間では県道76号成東酒々井線が並行しており、代行バスも大半でこの道を走っています。国道409号から日向入口交差点で県道76号線に入ると、終点近くまでずっとこの県道を走ります。
狭い県道を慎重に
県道76号線は片側1車線の道路ですが、ところどころセンターラインがなくなる程の道幅です。カーブやアップダウンが多く、道路の線形が良いとは言えません。途中、総武本線の線路を2度、国道409号との交差を含めると3回渡りますが、しばらく列車が走っていない線路だけに、踏切からは錆が目立つレールが見えました。
なお、盛土の流失があった場所は、代行バスの車窓からは見えない場所にあるようです。
代行バスが走る県道76号線の八街~成東間のうち、最も狭隘な場所は日向駅付近です。この辺りでは何台か自動車とすれ違いましたが、大型車どうしのすれ違いは厳しい道幅です。
日向駅では駅前には入らず、駅から北側へ60m程離れた酒屋の前に停まります。八街からは14人の乗客がいましたが、ここで3人が降りていきました。乗客の多くは学生と高齢者ばかりです。
終点の成東の周辺も狭隘で、県道76号線から成東の駅に向かうには、県道213号成東停車場線を通って駅の南側から大きく回り込んでいます。
千葉豪雨とは真逆の構造が
千葉と成東の間は総武本線経由のほか、外房線から東金線を経由する2つのルートがあります。所要時間はいずれのルートも45分~1時間程度で、どちらも大差はありません。総武本線経由が乗り換えなしで行ける一方、東金線経由では大網で乗り換えとなることがあり、乗り継ぎのタイミングが合わないと東金線経由が不利となります。
八街~成東間の運転を見合わせているため、JR東日本では東金線経由のルートを推奨しています。
2026年8月の千葉豪雨では、外房線土気~大網間で10日ほど運転を見合わせることになりました。この時は千葉~成東間で総武本線の方が迂回ルートとして推奨され、今回のケースとは逆のパターンになっていました。
今回、千葉と成東の間で代行バスを使って移動してみました。成東から先、銚子方面に向かう場合は、代行バスの所要時間に加えて乗り継ぎにも時間を要しているため、普段より1時間余分に時間がかかります。千葉と銚子方面の移動であれば、JR東日本が推奨する通り、東金線経由の方が余分にかかる時間が少なくて済みそうです。