英、EU離脱巡る議論再燃=再加盟排除せず、国民投票の可能性も

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 【ロンドン時事】バーナム英首相が欧州連合(EU)再加盟を排除しない考えを示し、英国のEU離脱を巡る議論が再燃している。国論を二分する議論を経て2020年に実現した離脱だが、首相発言で復帰派が勢いづき、将来的な国民投票やり直しの観測も浮上しつつある。
 バーナム氏は9月29日の与党・労働党大会の演説で、離脱を「利益より害の方が大きい」と批判、EUと強固な関係を再構築する方針を表明した。翌日のBBC放送の番組でも、再加盟を望むかとの問いに「選択肢を検討したい」と回答。さらに、次期総選挙のマニフェストに離脱の是非を問う新たな国民投票実施を加える可能性があると述べた。
 バーナム氏は7月の首相就任前、再加盟の必要性を主張していた。就任後は明言を避けているものの、前任のスターマー氏より親EUの踏み込んだ発言が目立つ。各紙も「2度目の国民投票の展望が強まる」(タイムズ紙)「首相がEU再加盟へ扉を開く」(ガーディアン紙)と報じ、一部の復帰派は早速、国民投票実施に向けた運動に乗り出している。
 バーナム氏は年内に予定されるEUとの首脳会談で、対EU関係の「異なる選択肢」について協議し、いずれ国民に賛否を問いたいとしている。選択肢には(1)現状の離脱維持(2)関税同盟に加入(3)単一市場参加(4)加盟国として完全復帰―が含まれるもよう。また、カナダとEUが模索している「準加盟国」構想を参考にする可能性もある。
 英国内では経済失速などの理由から「離脱は誤りだった」との世論が強まっている。政府は世論の動きを見極めつつ、復帰もしくは離脱協定見直しも視野にEU政策を進めていくとみられる。
 ただ、離脱運動を主導したファラージ氏が党首を務める右派リフォームUKが高支持率を維持し、反EU勢力も勢いを失っていない。EU側が再加盟を受け入れるかも復帰派にとっての大きなハードルだ。 
〔写真説明〕バーナム英首相=9月29日、リバプール(AFP時事)