Jリーグ、八戸に罰金700万円とけん責の懲罰を発表…前代表のコンプライアンス違反等が処分対象

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 Jリーグは2日、クラブ経営陣によるコンプライアンス違反が発覚したヴァンラーレ八戸に対する懲罰を発表した。

 今回の発表によると、ヴァンラーレ八戸に罰金700万円とけん責の懲罰を科したとのこと。対象の事案は、昨年9月にヴァンラーレ八戸の前代表取締役会長が酒気帯び運転により警察に検挙された件に加え、「本件クラブは前代表の酒気帯び運転事案について2026年6月までJリーグに報告しなかった」件と、「2026年4月に前代表が本件クラブの代表取締役を辞任したが、本件クラブは取締役辞任の際に必要なJリーグクラブライセンス上の通知を規定の期間内に行わず、また前代表が実行委員の資格要件を失ったにもかかわらず、2026年6月まで実行委員の変更手続を行わなかった」件も含まれているという。Jリーグは、「裁定倫理委員会に諮問」した上で、懲罰を決定したと併せて伝えている。

 またJリーグは、「本件をクラブ代表者による極めて重大かつ悪質なコンプライアンス違反と重く受け止め、全クラブに対 して注意喚起を促すとともに、クラブとともに再発防止の徹底を図ってまいります」とコメントした。

 詳細は以下の通り。

■対象事案
2025年9月、ヴァンラーレ八戸(以下「本件クラブ」という)の実行委員であった当時の代表取締役会長(以下「前代表」という)が酒気帯び運転により警察に検挙された(以下「本件酒気帯び運転行為」という)が、本件クラブは前代表の酒気帯び運転事案について2026年6月までJリーグに報告しなかった。さらに2026年4月に前代表が本件クラブの代表取締役を 辞任したが、本件クラブは取締役辞任の際に必要なJリーグクラブライセンス上の通知を規定の期間内に行わず、また前代表が実行委員の資格要件を失ったにもかかわらず、2026年6月まで実行委員の変更手続を行わなかった。

■懲罰内容
【本件クラブ】
・罰金700万円
・けん責(始末書をとり、将来を戒める)

■懲罰の理由
(1)酒気帯び運転は、重大な交通事故を引き起こし、人の生命、身体等に重大な危害を及ぼしかねない危険な犯罪行為であるから、本件酒気帯び運転行為が法令を遵守し、社会的規範を尊重して行動すべき義務を定めるJリーグ規約第3条第3項に違反することは明らかである。飲酒運転に対する社会的非難が極めて厳しいものとなっている情勢の下、本件酒気帯び運転行為が報道され、本件クラブのみならずJリーグに対する社会的信用を大きく毀損した点において、Jリーグの信用を維持する義務を定める同条第2項にも違反し、同規約第146条(両罰規定)により本件クラブも各責任を免れない。

(2)また本件クラブは、2023年に発生したスタッフによる酒気帯び運転以降、同種事案の再発防止に向けた管理監督体制の整備や運用が求められていたにもかかわらず、その最高責任者である代表者本人が本件酒気帯び運転行為に及んだ。このことはJリーグ規約及び付随する諸規程を遵守し、役職員による違反行為を防止するための適切な管理監督体制を整備・運用すべき義務を定めるJリーグ規約第3条第1項に違反する。

(3)さらに前記1に記した本件クラブが酒気帯び運転行為を速やかにJリーグに報告しなかったことは同規約第139条に、また通知不履行と変更手続の不履行はそれぞれJ1・J2クラブライセンス交付規則第34条P.01(3) 及び P.21と実行委員会規程第3条に違反する。加えて、これらの各手続きの不備は、Jリーグにおける業務運営やそのガバナンス体制に対する社会的信頼を損なうものであり、Jリーグの信用を毀損する行為としてJリーグ規約第3条第2項にも違反する。

■懲罰量定の参考とした事情
(1)本件酒気帯び運転は、飲酒運転の再発防止に向けて先頭に立つべき立場にあった代表取締役自らが行ったものである。さらに前代表は、これを本件クラブやJリーグに報告することなく隠蔽し、本件酒気帯び運転行為が発覚した後も健康問題を理由にその説明責任を果たせていない。
(2)また、本件酒気帯び運転事案の発生後、約9か月という長期間にわたってJリーグへの報告が行われなかったことにより、重大なコンプライアンス違反への対応が著しく遅延するとともに、本件クラブ及びJリーグの社会的信用を著しく損なった。
(3)本件クラブが過去の飲酒運転事案の再発防止の不備や、実行委員の交代手続き を適切に行わなかったことなどは、本件クラブがJクラブの社会的責任や、クラブを代表する実行委員の職責に対する理解を欠いていたことを示すものであり、ガバナンス体制に大きな不備があったと認められる。
(4)一方で本件クラブは、2026年6月に事案把握に至った後は、直ちにJリーグに対して報告するとともに、その事実を速やかに公表し、その後のJリーグに対する調査に誠実かつ協力的に対応した。また本件クラブは、関係役員 を 自主処分する とともに、コンプライアンス規程及び内部通報制度の整備、研修の実施等の再発防止策を自主的に講じている点を勘案した。

■適用条項
Jリーグ規約第3条〔遵守義務〕第1項、第2項、第3項
Jリーグ規約第133条〔Jリーグにおける懲罰〕第2号
Jリーグ規約第139条〔報告義務〕
Jリーグ規約第142条〔懲罰の種類〕第1項
Jリーグ規約第146条〔両罰規定〕
J1・J2クラブライセンス交付規則第34条第2項〔人事体制・組織運営基準〕 P.01(3) 及び P.21実行委員会規程第 3 条〔資格要件〕

なお、本懲罰における適用規約等は各違反行為発生当時のものであり、現行規約等とは条項番号および規
定内容が異なる場合があることを付記する。