北海道最東端の暮らしを楽しみながら発信する -根室guild Nemuro 中島孝介さん(3)-

(前回まで:最近、アーティストやクリエーターをはじめとする都会の若者を惹きつけ、移住者も増えているという北海道の最東端の町、根室。実際に根室を訪れ、この場所の持つ人間の本能を揺さぶられるような不思議な魅力に惹きつけられた私は、今年になり再び根室を訪れました。)

2012年に東京から移住して、「guild Nemuro」というセレクトショップを開き、この根室という場所で、様々な時代、国籍の製品、特に生活必需品ではなく、嗜好品を扱っていることが、全国区の雑誌を始めとするメディアでも取り上げられている中島孝介さん。
根室に移住し、ショップをオープンして4年以上がたった今、実際に移住してどうなのか聞いてみました。

はにかむ様な笑顔を浮かべ、彼は言いました。「生活していて特に困ることはない。一つ困ることがあるとすれば、貰い物の量が尋常じゃないことかな。さんまひと箱とか、、、」思わず笑ってしまいました。

初めて「guild Nemuro」の入口の扉を開けた時、薪ストーブが燃える、どこか異国の博物館を感じさせるような店内で、中島さんと一人の男性が談笑していたのを思い出しました。
その若い男性は、根室市内地元の老舗寿司店「すし善」の二代目慎一郎さん。二人で楽しそうに談笑していた姿を思い出し、根室にすっかり馴染み、根室の暮らしを楽しんでいる様子にこちらまで何だか嬉しくなりました。

そういえば、道東のオシャレでこだわりのショップが集まるイベント「LOCALS」に参加している帯広の「THE YARD」さんが言っていました。「中島さんは、LOCALSの時、自分のショップの製品は二の次にして、他のショップの人が販売しやすいように、場所をたくさん確保してくれる、そういうお人柄なんですよね、、、」と。

中島さんが根室での暮らしを楽しみながら発信する世界は、その真摯な姿勢と優しさで、根室への注目度を上げ、関心を持つ人を確実に増やしています。

「guild Nemuro」には、中島さんがヨーロッパで直接買い付けしたアンティーク雑貨をはじめ、毎日の生活を豊かにしてくれるようなものが並んでいます。ぶれない視点と感性で選んだ製品は、古いものも新しいものも、きっと時の流れや場所を超えて、職人達の感性を共有したい人のところへ届くのでしょう。彼の人柄が、人を、モノを、場を。これからもつないでいくのでしょう。これから根室で彼が発信する世界がますます楽しみです。

 

筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で合計20年間勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。

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guild Nemuro
〒 087-0022 北海道根室市昭和町4-396
11:00-19:00
月・火定休日
http://www.guild-nemuro.com/
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