インドネシア、緊急地震速報を整備へ=日本支援、共同研究着手

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 【ジャカルタ時事】インドネシア政府は、頻発する地震の被害軽減に向け、緊急地震速報を整備する方針だ。既に導入済みの日本の支援を受け、2030年までに首都ジャカルタなどで試験運用を実施。将来的には全土で展開を目指している。
 日本と同様に環太平洋火山帯にあるインドネシアは地震が多く、建物の耐震性が低いため被害が拡大しやすい。8月中旬にも東ヌサトゥンガラ州フロレス島沖でマグニチュード(M)7.7の地震が発生し、140人超が犠牲となった。
 日本は政府開発援助(ODA)などを活用してインドネシアとの共同研究チームを編成。25年からジャカルタを含むジャワ島西部の3州を試験地域として、5年間の調査・研究を実施している。
 具体的には、低コストの地震観測装置の開発や、地震検知と同時に工場や鉄道を自動停止するシステムの構築に着手。加えて、インドネシアの建物や生活様式に合わせた避難ガイドラインの整備など、発災から避難までの対応を包括的にまとめる。
 住民向けの警報伝達には、ラジオのほかにモスク(イスラム礼拝所)も活用する。礼拝の時刻を知らせる「アザーン」を流すスピーカーで住民に周知するといい、イスラム教徒が9割を占めるインドネシアならではの手法だ。
 インドネシア側研究チーム代表のアンディ・エカ・サクヤ博士は7月末、視察のため訪日していたさなかに熊本地震が発生。緊急地震速報が出た後にテレビで取るべき対応が示され、パニックが起きていなかったとして、「これこそがまさに私たちが再現したいものだ」と話した。
 日本としては、インドネシアでの整備が実現すれば、他の国での導入支援も視野に入れる。他国での運用実績を蓄積することで、日本の緊急地震速報システムの改良につなげる狙いもある。 
〔写真説明〕モスク(イスラム礼拝所)で緊急地震速報の試験を行うインドネシアの研究チーム=15日、西ジャワ州
〔写真説明〕スピーカーが設置されたモスク(イスラム礼拝所)=15日、インドネシア西ジャワ州