えっ…このジャンクション「ぐるぐるのド真ん中に入れる」んだが… そこは「360度高速道路」の異空間 一体何なのか?

タクシー市場拡大の”鍵”とは?

ぐるぐるの形状をした高速道路のJCTやIC。あのグルグルのど真ん中は、どうなっているのでしょうか。ここに入れるところが関東にあります。

ぐるぐるJCTのド真ん中に入ってみた!

 高速道路のJCTやICのランプの“ぐるぐる”。あの真ん中はどうなっているんだろうと思ったことはありませんか。何気なく地図を見ていると、「ここ、ド真ん中に入れるじゃん!」という場所を見つけ、早速行ってみました。

 やってきたのは、関越道と圏央道が交わる「鶴ヶ島JCT」(埼玉県鶴ヶ島市)です。

 このJCTは、関越道と圏央道が斜めに交わる南側を県道114号が貫いており、3路線で三角形を描き、その三角形のなかにランプ類が集約されているような構造です。航空写真で見ると、そこにポッカリと空間があります。

 現地周辺は擁壁や遮音壁、そして上空には高架橋で囲まれていて、要塞のような感すらありますが、じつは高架や擁壁の下を通りぬけて三角形の中に入れる道が存在。これを見つけるまでJCTの周りをちょっとグルグルしてしまいました。

 すると、関越道の下り線に沿って、クルマが停められる砂利のスペースと、その奥に緑地が現れます。付近の注意書きを見ていると「鶴ヶ島市」とあるので、市の公園になっていることがわかります。ただし遊具などは一切ありません。

 そんな不思議な緑地を前にクルマを降りてみると、「すごい音!」。サーキットとまでは言いませんが、会話は大きな声でないと伝わりにくいでしょう。すぐ後ろに関越道の本線、右には圏央道の本線、正面から左にかけては木々の向こうに弧を描くランプが見える「360度高速道路ビュー」に息をのみました。

 最も近い関越道下り線は、ちょうど圏央道から合流する箇所なので、本線を高速で走るクルマ、合流しようと意思を持って加速するクルマが行き交います。ふだん何気なく行っている高速での合流ですが、外から見てみると「よくこのスピードで……」と、認識を新たにしました。

何もない不思議空間の正体を聞いてみた

 この公園は、鶴ヶ島市によると「藤金JC広場」というそうです。藤金は地名、JCはJCTのことです。

「もともとNEXCOさんの土地を、市が1996(平成8)年からお借りして、多目的広場として開放しています。現在は市民の方の『ターゲット・バードゴルフ』などに利用されています」(鶴ヶ島市 公園緑地担当)

 ターゲット・バードゴルフは、羽根の付いた特殊なボールを使い、パラソルを逆さにしたような形状のホールに向かって打つというスポーツで、いわばゲートボールのようなレクリエーションです。何もないフラットな緑地なのも合点がいきました。

 ただこの場所はもともと「調整池」のため、大雨が降ると沈むこともあるといいます。なお、都市計画で決められた公園には位置づけられていない施設だといい、市のウェブサイトの公園一覧にも載っていないものの、市が発行する地図などには藤金JC広場の名が記載されていました。

 取材中は雨でしたが、それにもかかわらず、ここを自転車で通り抜ける人の姿もありました。要塞のようなJCTのため、地域の人の通行にも役立っているようです。