数ある夜行バスの中でも、特に到着時刻が早いのが昌栄交通「どっとこむライナー」のSY203便です。東京駅到着はなんと早朝4時20分、終点の上野駅まで乗っても4時50分着。この“早起き”夜行バスに乗ってみました。
長野から東京を目指す
数ある都市間夜行高速バスの中で恐らく最も東京駅到着が早いのは、昌栄交通「どっとこむライナー」のSY203便と思われます。
長野駅東急シェルシェ向側発は21時50分、東京駅日本橋口着は早朝4時20分。その先の秋葉原駅着4時40分、上野駅入谷口着4時50分も含め、東京側の到着がすべて朝4時台という、驚くほど早い時間帯に着くバスなのです。どのような利用をされているのでしょうか。
始発バス停の長野駅東急シェルシェ向側は、駅からやや離れた所にあります。SY203便は3列シートバスですが、7月の乗車時は通常価格で2300~2900円と驚異的な安さです。運賃は乗車時期や予約条件によって変動しますが、このような“とがった設定”の夜行バスはなかなか見られません。
7月の土曜に長野駅を出発した時点で乗客は4人のみでした。座席番号は当日に運転士から告げられます。「今日は乗車が少ないので、前後にお客様がいないようにしました」とのことで、気兼ねなくフルリクライニングできます。
激安ですが、設備は普通の1+1+1列夜行バスと遜色ありません。座席も充分に快適で、コンセントもあります。
始発電車もまだない! 夜明け前の東京に降り立つ
ウェブサイトの時刻表では、SY203便の途中の停留所は下氷鉋22時5分、小島田ターミナル22時15分、長野インター前22時25分とされていますが、実際は、サイトで別系統のように書かれている安曇野・松本・みどり湖→東京・秋葉原・上野便も同じバスで運行されています。
これを含めると長野道安曇野23時5分、JR松本駅東口23時25分、長野道広丘野村23時45分、長野道みどり湖23時50分とこまめに停車するようです。当日は松本駅で4人が加わり乗客は8人となります。
途中の中央道・諏訪湖SAで0時から20分間休憩します。それ以外も時間調整で2回停車していました。長野駅から東京駅までの所要時間は約6時間半ですから、これでも早く着きすぎないようにしているのでしょう。
ほぼ定刻の4時22分、バスは東京駅日本橋口に到着しました。駅舎の照明も十分についていない東京駅で3人が下車していきます。まだ始発電車も走っていない時刻ですが、それでも利用する人がいるようです。筆者は列車のきっぷを予約するため、2~3時台の東京駅に徒歩で行ったことが何度かありますが、その時のことを思い出しました。
7月であり、朝の4時台でも空は明るくなってきています。4時38分着の秋葉原駅で1人下車、終点の上野駅入谷口まで乗り通したのは筆者を含めて4人ですが、時間が早すぎるためかバスが着いても熟睡している乗客もいました。
最寄り駅ではない場所で降りて始発電車に乗れるという、貴重な体験ができる夜行バスです。快適でもありますし、一度利用してみるのも良いのではないでしょうか。