広島電鉄が一部区間で路面電車の最高速度を引き上げます。全国で初めて、道路を走る区間での実施です。
併用軌道でスピードアップ
広島電鉄は2026年9月16日、路面電車の8号線で18日に最高50km/hの営業運転を始めると発表しました。
区間は、横川線(十日市町~横川駅)のうち国道183号上を走る十日市町~別院前間770m。車両は、低床車両の1000形です。現行は最高40km/hですが、信号や道路状況を踏まえて最高50km/hに引き上げます。
広電によると、道路上を自動車と並走する併用軌道区間で、40km/hを超えた営業運転を行うのは全国初とのこと。対象区間は片側3車線の中央に複線の軌道が通る幅の広い道路です。
今回の引き上げは国土交通省、警察庁、有識者や軌道事業者で構成される「路面電車の速度向上に係る検討会」の検証の一環。国交省から軌道運転規則の例外取扱い許可を受けて実施されます。
今後さらに、同区間を走る7号線(横川駅~広島港)の営業車両も最高50km/hへの引き上げを目指す方針です。広電は「これにより、自動車との速度差が少なくなり接触事故の減少や、将来的には速達性向上につながることが考えられます」としています。
併用軌道区間は軌道運転規則で最高速度40km/hと定められていますが、これは路面電車の廃止が相次いだ昭和の時代から変わっていません。しかし近年は高速化が検討されており、2023年に新規開業した栃木県の宇都宮ライトレール(LRT)でも、将来的に併用軌道区間では特認を得て50km/h(高架区間は70km/h)での運転を目指すとされています。