中部電力の不適切操作、次第に拡大=地震データ、恣意的選択―調査委報告書

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 中部電力浜岡原発の地震想定データ不正問題で、外部弁護士らで構成される調査委員会の報告書では、想定する地震の揺れ(基準地震動)策定に用いるデータの不適切な操作が拡大していく経緯が明らかにされた。
 同社は2014~15年、浜岡3、4号機の審査を原子力規制委員会に申請した際、基準地震動を最大1200ガルとしていた。
 報告書によると、同社は基準地震動策定に使う地震波を算出する際、ランダムで作成された20組(セット)の地震波の中から平均値に最も近いものを「代表波」とする手法を採用し、規制委にも説明していた。しかし、1セットだけだと極端な値となる恐れがあるため、14年の審査申請以前から多数のセットを作成し、その中から極端ではない代表波となるセットを選んでいた。
 ところが、審査の中で地震想定の考慮に入れるべき断層の追加を求められると、対応に苦慮。従来の手法では想定を超える「望ましくない」代表波が生じたため、18年以降、代表波を恣意(しい)的に選定する手法が採られた。報告書は動機について「地震動が想定をはるかに超えることが予想され、場合によっては工事が必要となり、再稼働目標に支障が出ることを避けたかった」と指摘した。
 19年には、地震想定の担当部署が、建屋や機器などの耐震設計を担当する部署に試算結果を示し、意見を聞いていた。耐震上の問題があることが示されると算定をやり直し、別の代表波候補を選ぶこともあった。
 不適切なデータ操作は、社内外への対応でも行われた。規制委の審査会合では、代表波を説明通りの方法で選定したとするデータを事後的に作成して提出。21年の内部通報に対しても、追加データを作るなどした。
 昨年5月、外部通報を受けて規制委側が調査を始めた後も、不正は継続。適切な手法を用いたかのように装うデータを作成するなどしていた。