ドイツ空軍向けのF-35戦闘機が、ロッキード・マーチン社の製造施設のあるテキサス州フォートワースで初飛行しました。
紆余曲折のドイツ空軍F-35導入経緯
2026年9月8日、ドイツ向けF-35Aが初飛行したことをF-35プログラム公式がSNSで発表しました。公開された動画では、十字型の国籍マークが施された機体が離陸する様子が映されています。
ドイツは2022年に、老朽化したトーネード攻撃機の後継としてF-35Aを35機導入する決定を下しました。これはトーネードが担ってきた「NATO核シェアリング」の役割を引き継ぐためです。NATO核シェアリングとは、有事にアメリカの戦術核兵器をNATO諸国が運用する枠組みであり、ドイツ、ベルギー、イタリア、オランダ、トルコが参加しています。
トーネードの後継機選定にあたっては、独仏共同開発の次世代ステルス戦闘機までの“つなぎ”として、当初は非ステルス機のF/A-18Eが選定されていました。しかし、ロシアの脅威が急速に増大するなかでステルス機導入の必要性が高まり、一転してF-35の採用が決定された背景があります。このため、西側主要国のなかでは比較的遅いF-35の導入となりました(なお、独仏共同開発の次世代戦闘機計画は2026年2月に事実上中止となっています)。
前述したとおり、核運用を目的とするため、ドイツは核運用能力を持つA型のみを導入します。なお、現在の主力機であるユーロファイター・タイフーンは引き続きドイツ空軍に配備され、F-35Aと並行して運用される体制となります。
【空へ】ドイツ向けF-35Aが初飛行(動画)