「備蓄は完璧じゃなくていい」防災心理学者・木村先生が教える、無理なく続く”ちょ備蓄”のはじめ方

なぜ?計測器業界に好業績期待

最近、地震や記録的な大雨のニュースを目にするたび、「うちも何か備えておかなきゃ…」と思いつつ、気づけばまた先延ばしにしていませんか? 

ちゃんとやろうと真面目に考えれば考えるほど、途方に暮れてしまい準備が進まず、防災へのハードルは高いまま…というご家庭も多いのではないでしょうか。

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そこでおすすめしたいのが、「ちょ備蓄」という考え方。「サントリー天然水」が展開する防災備蓄啓発活動「ちょ備蓄」プロジェクトです。

「ちょ備蓄」のすすめ イベントの様子(サミットストア ららテラスHARUMI FLAG店にて)

先日行われた防災心理学者の木村玲欧先生のセミナーと、都内のスーパー「サミット」で開催された「ちょ備蓄」イベントの様子から、今日から、誰もが、無理なく続けられる「備蓄のヒント」をいくつかご紹介します。

防災心理学者 木村玲欧(きむら れお)先生
兵庫県立大学 環境人間学部・大学院環境人間学研究科 教授。専門は防災心理学、防災教育学、社会調査法。内閣府 防災教育チャレンジプラン実行委員会委員長などを務める。著書多数。

「備えなきゃ」と思う人ほど陥る、”備蓄完璧主義”の罠サントリービバレッジ&フード(株)が実施した「災害時の避難生活に対する意識、および防災備蓄の実態調査」では、災害時に自宅で避難生活を送る「在宅避難」を希望する人は約6割(59.0%)。でも、そのうち「十分に備えがある」と答えた人は、わずか4.6%だったそうです。

「災害時の避難生活に対する意識、および防災備蓄の実態調査」より

さらに、「備蓄をするなら、必要な量や内容を揃えるべき」と考える人は84.2%にも上りました。一見、まじめで正しい心構えのようですが、木村先生はこれを「備蓄完璧主義」と呼び、こう指摘しています。

「完璧を目指すと、費用や置き場所が気になり、最初の一歩が重くなってしまいます」(木村先生)

実際、備蓄が進まない理由のトップは「保管場所がない・自宅が狭いから」(28.1%)、「全部揃えようとすると、お金がかかると思うから」(26.3%)でした。“ちゃんとやらなきゃ”という気持ちが、逆に一歩を踏み出せない原因になっていることが伺えます。

ただし、ここで木村先生は、ひとつ大切な視点の転換を教えてくれました。

「『備えが十分ではない』と聞くと、つい『自分は何もできていない』と考えてしまいがちですが、実際には調査回答者の約半数(48.0%)が「ある程度備えがある」と答えてもいます。

つまり、多くの人がすでに何かしらの備えを始めているのです。

大切なのは、『十分ではない=できていない』と考えず、自分がすでにできていることに気づき、自信を持つことです。そうすることで、次の行動が始めやすくなります」(木村先生)

この“気づき”こそが、次の一歩を踏み出す力になるというわけです。

答えは”日常づかい”。「ちょ備蓄」という考え方そこで取り入れたいのが「ちょ備蓄」という考え方。難しいことは一切なく、いつも使っているものを、ちょっと多めに買って、ちょっとずつ備える、というシンプルな考え方です。

具体的には、次の3つのアクションが紹介されています。


【ちょっと足し】
毎日の買い物で、飲料水や食品・日用品を一つだけ多めに


【ちょっと置き】
備蓄品は1カ所に集めず、分けて置く。飲料水も大容量+小容量の組み合わせが◎


【ちょっと使い】
しまい込まず、普段の生活で使いながら減った分を買い足す(いわゆるローリングストック)


木村先生いわく、「大切なのは完璧な備蓄を目指すことではなく、まず始めること」。日常と非常時を切り分けず、“いつも使うもの”の延長で備えるのが、続けられる防災のコツなんだそうです。

使い慣れたものが、暮らしと心の両方を支える被災経験者へのインタビュー調査では、お茶菓子や着慣れた普段着、ペットボトルなど、日常生活で使っているものが役立ったという事例が挙げられました。これらは、食事や衛生面を支えただけではありません。回答を見ると、安心感や心の支えにつながっていることがよく分かります。

「被災経験者に聞く、被災時に実際に役立った備蓄に関する調査」より

災害時には緊張が高まり、普段なら簡単にできる判断にも迷いやすくなります。そのような時、使い慣れないものではなく、普段から使っているものこそ、日常とのつながりを保つ助けになります。

「自分で何とかできている、という感覚を持てることも、災害時は『心の安定』につながります」(木村先生)

先日、サミットストア ららテラスHARUMI FLAG店で開催された「ちょ備蓄」を体感できるイベント「これも! ちょ備蓄アクション」では、サントリー天然水はもちろん、旭化成ホームプロダクツ・味の素・大王製紙・はごろもフーズ・森永製菓・ロッテなど、協力企業6社の商品もあわせて展示されました。

「お菓子やぬいぐるみも実は”ちょ備蓄”になる」という発見型の展示も。「これも備蓄になるの!?」という驚きの声が

子どもたちに人気だったのが、防災の知識を楽しく学べるオリジナル「ちょ備蓄かるた」。「くらやみてらす スマホとボトルで ランタンに」など、日常のちょっとした工夫をかるたにしたもので、読み札を取り合いながら自然と防災知識が身につく、というもの

災害はいつ来るかわからないから、”ちょっとずつ”を今日から地震や豪雨は、もう「特別な日」の話ではなく、いつ自分の身に起きてもおかしくないもの。だからこそ、”完璧に備えなきゃ”と気負いすぎず、いつもの暮らしの延長で少しずつ整えていくことが、実は一番続けやすい方法なのかもしれません。

まずは今日の買い物で、いつも使うものをひとつだけ多めに買ってみる。それだけでも立派な”ちょ備蓄”の第一歩です。みなさんも、無理のない範囲でぜひトライしてみてください。

取材協力:「ちょ備蓄」プロジェクト
https://www.suntory.co.jp/water/tennensui/chobichiku/