海上自衛隊「空前の巨大戦闘艦」の姿が見えた! 従来型と全然違う“特異な形”なのに乗員が20%減るワケ

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長崎で建造が進む海上自衛隊の巨大艦「イージス・システム搭載艦(ASEV)」。新たに艦橋などの上部構造物が据え付けられ、従来のイージス艦とは全く異なる特異なシルエットが明らかになってきました。

長崎県で建造中のASEV1番艦、ついに艦橋が載った!

 海上自衛隊向けの巨大な戦闘艦、いわゆるイージス・システム搭載艦(ASEV)が、長崎の地で徐々に組み立てられつつあります。このたび船体の上に、艦橋などの上部構造物が据え付けられたことが、2026年8月30日に確認されました。

 建造されているのは、長崎県長崎市にある三菱重工長崎造船所です。ここではその1番艦が建造されており、同型2番艦は神奈川県横浜市のJMU(ジャパン・マリン・ユナイテッド)横浜事業所磯子工場が担当しています。

 写真を確認すると、こんごう型やあたご型、まや型といった海上自衛隊が保有する従来のイージス艦とは明らかに異なる姿になることがわかります。

 こんごう型などでは、艦橋(ブリッジ)の下、上部構造物のほぼ中央に、イージス艦としての特徴ともいえる八角形のフェーズド・アレイ・レーダー(SPY-1レーダー)を備えていますが、イージス・システム搭載艦の艦橋の下には、そのようなものを設置するスペースは設けられていません。レーダーが設置されるのは艦橋のさらに上部となります。今回の写真でも、従来の護衛艦とは異なり、艦橋の上にさらに大型の構造物が載せられているのがわかります。加えて上部構造物も船体同様、かなり幅広です。

 イージス・システム搭載艦は、配備が中止された陸上配備型イージス・システム「イージス・アショア」の代替となる艦艇です。基準排水量は1万2000トン、速力は約30ノット(約55.6km/h)とされています。船体の動揺に強く、居住性も向上させる方針が示されています。乗組員は約240人となる見込みで、これまでのイージス艦より20%以上の省力化が図られるのも特徴です。

 ASEVの戦闘能力の中核を担う装備も、着々と準備が進んでいます。艦の「目」となる最新鋭の艦載レーダーであるSPY-7(V)1については、アメリカのニュージャージー州にあるロッキード・マーティン社の工場で、すでに防衛省への納入が完了しています。

 8月17日には、長崎で建造中のイージス・システム搭載艦の1番艦向けとなるSPY-7(V)1の統合システム検証試験が完了したと、ロッキード・マーティンが発表しており、今後は日本へ輸送され、建造中の船体に搭載される見込みです。

 計画では、1番艦は2027年度、2番艦は2028年度の就役を目指すとしています。