再開発によって大きく変化した東京の下町エリアのターミナル駅が、さらに進化しつつあります。駅の東西を貫く新しい道路を建設しています。
鉄道がめちゃくちゃ便利なあの駅、激変へ!
東京都荒川区が都市計画道路「補助第331号線」の整備を進めています。再開発で大きく変化した「南千住」エリアの交通を劇的に改善する新路線です。
補助331号線は南千住駅の北側を東西につなぐ230mの道路です。駅東口の「ドナウ通り」から、3本が並走する鉄道高架橋の下をくぐり、西口を通る「コツ通り」(旧日光街道、都道464号)をつなぎます。
計画幅員は22mで、片側1車線の車道に加え、幅6.5mの広々とした歩道や専用の自転車レーンを両側に整備。無電柱化も実施されます。
南千住駅は都心にも近く、JR常磐線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレス(地下)の3路線が集まる利便性から、ドナウ通り沿いの東口エリアで大規模な再開発が行われ、タワーマンションも林立するなどして下町のイメージを一新しました。さらに東側、隅田川の屈曲部に位置する都立汐入公園は、災害時に約12万人を収容する広域避難場所となっており、そこへの移動を都市計画道路によって円滑にすることで防災性を高める狙いがあります。
駅の東西の移動は従来から可能ではあるのですが、常磐線と東京メトロの高架線のあいだにはもう一つ、低い高架橋が横切っています。これは、高架の常磐線と地上の隅田川貨物駅をつなぐ渡り線です。この部分は2.5mの高さが敷かれており、大型車両は通行できません。そこで、東口エリアから西口の幹線道路まで一気につなげる道路を新設しているのです。
貨物線高架橋の部分は車道部分を掘り下げ、アンダーパス構造とすることで高さ3.6mを確保しています(歩道の高さは従来通り)。冠水に備えた雨水排水管の整備や、冠水警報表示板の設置もすでに完了しています。今年度は歩道部の側溝や植樹帯の整備、仕上げのインターロッキングブロック設置工事なども行われます。
2021年から始まった事業は、このように佳境を迎えているものの、荒川区は2027年3月末に予定していた開通を1年程度延長すると発表しています。鉄道が近接する狭い空間で難易度の高い工事区間があるため、とのことです。
この部分が開通すると、ドナウ通りから国道4号を経て、荒川区内の明治通り「宮地」交差点まで直結のルートが誕生します。汐入からは隅田川を渡って足立区、葛飾区方面と、首都高堤通出入口、墨田区方面のどちらにも通じているため、広域的なルートの選択肢も大きく拡がりそうです。