厚生労働省は4日、サラリーマンの扶養に入る専業主婦らが保険料負担なしで基礎年金を受け取れる「第3号被保険者制度」の見直しに関する有識者検討会の初会合を開いた。共働き世帯の増加など、社会情勢の変化に応じた対象者の縮小に向け、実態を調べる。今年度中に課題を整理し、2030年の次期年金制度改正への反映を目指す。
第3号被保険者は、厚生年金に入るサラリーマンの配偶者で、年収が原則130万円未満などの要件を満たす必要がある。98%が女性で、約半数がパートなどの短時間労働をしている。共働き世帯の増加で、1995年度末をピークに2025年度末には約604万人に半減した。
近年では、主婦パートらが手取り収入を増やすため扶養の範囲内で就業調整する事例が相次ぎ、企業の人手不足が問題になっている。政府は厚生年金の加入要件緩和などの対策を講じているが、3号制度には「女性のキャリア形成を阻害し、男女間賃金格差を生む」(連合)との批判が強い。
ただ、「育児や介護で働けない人たちに保険料を課すのは厳しい」という声もあり、政府・与党は3号制度の対象者を絞り込んだ上で存続させる方針だ。実態調査では、3号対象者など約2万人に収入や働き方を尋ねる。