石油販売5社、カルテル認める=法人向け軽油「業界で12年から」―東京地裁

好業績迎える日本の尖った業界

 東京都内の運送業者など法人向けの軽油販売を巡る価格カルテル事件で、独禁法違反(不当な取引制限)罪に問われた東日本宇佐美(東京都)など石油販売会社5社の初公判が3日、東京地裁(福島直之裁判長)であり、5社はいずれも起訴内容を認めた。
 ほかに同罪に問われているのは、ENEOSウイング(名古屋市)、エネクスフリート(大阪市)、キタセキ(宮城県)、共栄石油(東京都)。担当者ら個人は立件されていない。
 検察側は冒頭陳述で、業界では遅くとも2012年11月ごろから地域ごとに「F会」と称する会合が開かれ、販売平均単価や顧客との交渉内容を話し合っていたと指摘。首都圏では19年10月以降、5社を含む計8社の営業担当者らが「中央会」と称して毎月、飲食店の個室に集まっていたと述べた。
 合意に反して安価で販売した社には、是正要求が行われることもあったという。昨年2月、公正取引委員会が長野県内で立ち入り検査を行うと、会合形式から電話連絡に切り替えて合意形成するようになったと明らかにした。
 証拠調べでは、「交渉力の強い顧客に立ち向かうため仕方ないと思った」「業界で常識となり感覚がまひしていた」などとする各社の幹部や営業担当者らの調書が読み上げられた。
 起訴状によると、5社の担当者は24年10~12月、運送業者などに法人契約で販売していた軽油の価格を引き上げたり、引き下げ幅を抑えたりすることで合意したとされる。 
〔写真説明〕東京地裁=東京都千代田区