子どもの自殺対策強化=地域の見守りに交付金―こども家庭庁

好業績迎える日本の尖った業界

 後を絶たない子どもの自殺に歯止めをかけるため、こども家庭庁は2027年度、自治体が地域の関係機関と連携し、見守りや情報共有を強化する協議会を設置した場合、交付金を支給する方針だ。27年度予算概算要求に10億4000万円の関連経費を計上した。25年の小中高校生の自殺者は538人と過去最多を更新しており、地域ぐるみでの自殺対策を支援する。
 交付金の主な使途は、協議会を運営したり地域住民に周知したりする経費。自傷行為歴があるなど対応が難しい子ども向けに助言してもらう専門家らとの連携費用などにも充てられる。
 「子どもの自殺は25年を上回る形で推移している。何としても手を打たないといけない」。黄川田仁志こども政策担当相は今年8月、自殺対策に取り組む都内のNPO法人への視察でこう述べ、危機感を募らせた。小中高生の自殺者は新型コロナウイルスの感染が拡大した20年に急増。コロナ禍後も500人を上回る水準で推移している。
 今年4月施行の改正自殺対策基本法は、自治体が学校や児童相談所、医療機関などと連携して協議会を設置できると規定。東京都や兵庫県明石市などでは、自殺未遂で救急搬送された子どもの情報共有や、自殺未遂歴のある子どもの見守り強化を通じ、適切な支援につなげるモデル事業を実施している。同庁は協議会の全国展開を目指す。