授業時数、学校裁量で調整=学習内容精選、好き・得意育む―次期指導要領審議まとめ・文科省

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 文部科学省は31日、学習指導要領の改定作業を進めている中央教育審議会(文科相の諮問機関)の特別部会に、答申に向けた「審議まとめ」素案を示した。授業時間について小中学校の裁量を広げる「調整授業時数制度」を創設し、情報教育を大幅に拡充。年間の標準授業時数は増やさず、教科書や学習内容を精選する。
 中教審は今冬をめどに答申。文科省は年度末に幼稚園と小中学校の改定指導要領を告示し、幼稚園は2028年度、小学校は30年度、中学校は31年度から全面実施する。高校は27年度末に告示し、32年度の入学生から順次実施する。
 今回の改定は、基本理念に「多様な子供たちの『深い学び』を確かなものに」を掲げ、(1)主体的・対話的で深い学びの実装(2)多様性の包摂(3)実現可能性の確保―を柱とした。一人ひとりの「好き」「得意」を伸ばし、自分の意見を持ちつつ対話や合意ができる人材育成を目指す。
 教科書の精選や教育課程の弾力化で、子どもと教員の双方に「余白」をつくる。対象教科のコマ数を一定程度減らし、浮いた時間を小中学校の裁量で活用できる調整授業時数制度は、改定指導要領の実施を待たず、28年度から全国で先行導入できるようにする。
 多様な個性に対応できるよう、不登校や特定分野に特異な才能のある児童生徒を対象に、特別な教育課程を編成可能にする。教員が授業づくりに使いやすいデジタル版指導要領も整備。成績評価では、客観的評価が難しいとの指摘があった「主体的に学習に取り組む態度」の評価方法を見直す。
 生成AI(人工知能)の急速発展やSNS普及などを踏まえ、情報教育を拡充する。小学校の「総合的な探究(現・学習)の時間」に「情報の領域」を加え、中学校には「情報・技術科」を新設。28年度以降段階的に先行実施する方向で、プログラミングや情報リテラシー、AI活用などを小中高で体系的に学ぶ。