米産ジャガイモ、解禁手続き進む=病害虫特定、産地に危機感も

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 米国産生鮮ジャガイモの輸入解禁に向けた手続きが進んでいる。農林水産省は28日、ジャガイモに付着して国内農業に被害を及ぼす恐れのある病害虫を特定し、来月説明会を開くと発表した。その後、具体的な防疫措置を検討する手続きに入り、輸入の是非を最終的に判断する見通しだ。
 実際の輸入解禁までは数年かかるとみられるが、世界有数のジャガイモ大国である米国産の輸入解禁には、国内産地を中心に防疫上の懸念や農家の生活基盤が損なわれるとの危機感も強い。鈴木憲和農水相は28日の記者会見で、「毅然(きぜん)とした姿勢で協議に対応していく」と述べた。
 日本では、病害虫の侵入を防ぐため、生鮮ジャガイモの輸入が原則禁止されているが、2006年にポテトチップ用に限り米国からの輸入が解禁された。20年に一般流通用の輸入も解禁するよう米国から要請があり、農水省は世界貿易機関(WTO)の協定に基づき手続きを開始した。
 輸入解禁に向けた手続きは大きく3段階に分かれており、農水省は今回、2段階目として防疫措置を協議する必要がある病害虫を21種類特定。9月18日にオンラインで説明会を開き、リスク評価の結果を公表する方針だ。その後最終段階に移行し、殺虫処理や目視検査といった侵入防止策を病害虫ごとに検討する。
 一方、国内生産量の8割を占める北海道の鈴木直道知事は8月21日の記者会見で、「病害虫の侵入防止、国内の生産対策が講じられない限り、輸入解禁は受け入れられない」と強調。全国農業協同組合中央会(JA全中)も「科学的根拠を前提に、毅然とした対応」を求めている。 
〔写真説明〕米アイダホ州の食料品店で販売されている同州産の赤ジャガイモ=資料(AFP時事)