「万人ウケするのコレ?」→まさかの爆売れバイクに! 鳥みたいなデザインのスズキ「Vストローム」は何がいいのか?

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スズキ「V-Strom250」は2017年の発売以来、250ccクラスのバイク市場で高い人気を誇っています。独創的なスタイルを持ちながら、なぜここまで売れるのでしょうか。モデルのルーツと変遷、そして最新型の進化を紹介します。

大ヒット中の個性派モデル

 2017年の発売以来、250ccクラスのバイクで上位の人気を保ち続けているのが、スズキ「V-Strom250」です。「V-Strom」(以下、Vストローム)シリーズはオンロード・オフロード双方でのロングツーリングを楽しめる「アドベンチャーバイク」というジャンルのモデルでありつつ、クチバシのようなフロント周りのデザインをはじめ、かなり独創的な世界観を持っています。高い人気の秘密は何なのでしょうか。

 そもそもVストロームは、欧州向けのモデルとして開発された歴史を持ちます。シリーズ初のモデルは2002年発売の「Vストローム1000」。この「Strom」とは、ドイツ語で「風の流れ」を意味します。

 Vストローム1000は、4バルブDOHCの水冷V型2気筒エンジンと、フューエルインジェクションを搭載。同クラスのなかでも特に長い航続距離を誇り、その名の通り長距離を快適に走れるバイクとして、欧州で大ヒットを飛ばしました。

 Vストローム1000のヒットから2年後、2004年には弟分にあたる「Vストローム650」も登場。1000ccモデルをスケールダウンさせ、特にオンロードでの快適性を高めた650も、欧州で高い評価を得ました。

 この人気を受け、2013年にはVストローム650が、翌年にはVストローム1000がついに日本デビューを果たしました。そしてさらなるユーザー層の拡大を狙い、2017年に発売されたのが250ccモデルの「Vストローム250」です。

 Vストローム250は、兄貴分である1000や650が搭載するV型2気筒エンジンではなく、同時開発されたロードモデル「GSX250R」と共通の水冷直列2気筒エンジンを搭載しました。それでも39km/Lという圧倒的な燃費性能を実現し、当時の国内新排出ガス規制もパスしています。

 外観は、2014年のVストローム1000から続く「クチバシ」デザインをはじめ、スクリーンやナックルカバー、キャリアといったアウトドアスタイルのパーツを標準装備。唯一無二のアドベンチャーバイクとして、かなりの異彩を放っていました。

 Vストローム250の発売当初、筆者(松田義人:ライター・編集者)は「良い意味で攻めた、楽しそうなバイクだな」と興味をそそられた一方、正直に言えば「万人ウケするモデルではない」とも感じていました。

 しかし、この予想は大きく外れました。本モデルは発売から約半年で、年間販売目標であった1300台を軽々とクリア。2018年には2300台超、2019年には2600台超と販売台数を伸ばし続け、気づけば250ccクラスのトップセラーに君臨するまでに至ったのです。

用途で選べる「もうひとつ」のVストローム

 Vストローム250は、オン・オフ双方でロングツーリングを楽しめるというコンセプトで登場しましたが、外装のイメージとは裏腹に、実際には意外とオンロード寄りのモデルです。そのため、未舗装路などでは脆弱な印象が否めず、この点を不満に思うユーザーも少なからずいたようです。

 そんななか2023年に日本市場へ投入されたのが、インド生産モデルの「Vストローム250 SX」です。こちらはベースモデルとは異なり、単気筒エンジンを搭載。悪路走行に耐えられるよう、よりタフな設計になっています。これにより、ユーザーはオンロードメインかオフロードメインか、用途に合ったVストロームを選択できるようになりました。

最新モデルは「クラシカル」に進化

 ベースモデルのVストローム250は、2020年から施行された国内排出ガス規制に適合するため、2023年にマイナーチェンジを実施。そして2026年にもさらなるマイナーチェンジを受けました。丸型のLEDヘッドライトが採用されるなど、フロント周りがいっそうクラシカルな印象に変わっています。また、ABSユニットの刷新や各パーツの改善も行われ、より安定した走りを実現するモデルへ進化しています。

 最新モデルの価格は68万5300円(税込み)。カラーバリエーションは4パターン用意されており、色ごとに印象がガラッと変わるのも、Vストローム250ならではの美点と言えるでしょう。低いシート高(800mm)や専用セッティングのサスペンションによる足付きの良さ、取り回し性能も健在です。