「自分で発進できないスーパーマシン」が世界最速記録を達成!?「ランドローバーで押して」リニアより速く!

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数々のスピード記録の舞台であるアメリカ「ボンネビル」で行われた水素エンジン車の最高速度記録への挑戦を、ランドローバーのSUVが“後押し”しました。見事世界記録を樹立しています。

時速97kmまで「押して」加速?

 ジャガー・ランドローバー・ジャパンは2026年8月21日、アメリカ・ユタ州の「ボンネビル・ソルトフラッツ」にて行われた水素エンジン車「JCB Hydromax」の地上最高速度記録への挑戦を、同社の大型SUVである「ディフェンダー・オクタ」がサポートしたと発表しました。

 ボンネビル・ソルトフラッツは、塩水湖であるグレートソルト湖の北部にある、塩湖が干上がって出来た平原です。面積は約260平方キロメートルと非常に広大で、ここでは毎年8月、さまざまなカテゴリーでの地上最速記録の樹立を目指すイベント「スピードウィーク」が開催されています。

 JCB Hydromaxが挑んだのは、水素自動車の最高速度記録の樹立です。実はこうした記録アタック用の車両は、変速ギアが最高速度を稼ぐことに特化したセッティングになっているため、自力で発進することが困難。このため各走行の開始時には、最大300mまでほかの車両によって「押し出す」ことが規定で許可されています。

 今回、このスタート時にマシンを押し出すクルマとして選ばれたのが、ランドローバーのディフェンダー・オクタです。

 ディフェンダー・オクタは排気量4.4LのV型8気筒ツインターボエンジンと、48Vのマイルドハイブリッドシステムを搭載しており、最高出力は635psを発揮します。また、足回りには急加速時に車体の縦横の揺れを抑制する油圧連動式の連続可変セミアクティブダンパーを備えています。

 記録挑戦に当たっては、車体フロント部に専用のプッシュプレートを装着したディフェンダー・オクタが用意されました。ディフェンダー・オクタには、重量2250kgのJCB Hydromaxを300m以内に時速60マイル(約97km/h)まで加速させるというミッションが科されましたが、これを見事にクリア。

 このサポートにより、JCB Hydromaxは最高時速406.320マイル(約653km/h)という水素エンジン車の世界新記録を樹立。JCB Hydromaxのチーフ・エンジニアは、ディフェンダー・オクタについて「プッシュ車両として最良の選択でした」とコメントしています。